新潮文庫
虚像の政商〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 509p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101303338
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

大泉内閣の陰で暗躍し、強欲の限りを尽くした男、加藤愛一郎。拝金主義で日本経済を壊した「平成の政商」を描く経済小説の金字塔。

加藤愛一郎。大泉純太郎内閣における公的立場を利用し、規制緩和の旗印の下、自社への利益誘導体制を確立、ワールドファイナンスを総資産10兆円の金融コングロマリットへと育て上げた男――。政財界で暗躍し、強欲の限りを尽くしたワンマン社長は、いかにして日本経済を壊したのか。改革の熱狂に沸いた民意の裏側、その許されざる所業を描く、著者渾身の経済小説。『虚像』改題。

内容説明

加藤愛一郎。大泉純太郎内閣における公的立場を利用し、規制緩和の旗印の下、自社への利益誘導体制を確立、ワールドファイナンスを総資産10兆円の金融コングロマリットへと育て上げた男―。政財界で暗躍し、強欲の限りを尽くしたワンマン社長は、いかにして日本経済を破壊したのか。改革の熱狂に沸いた民意の裏側、その許されざる所業を描く、著者渾身の経済小説。

著者等紹介

高杉良[タカスギリョウ]
1939(昭和14)年、東京生れ。化学専門紙記者、編集長を経て、’75年「虚構の城」で作家デビュー。以来、経済界全般にわたって材を得て、綿密な取材に裏打ちされた問題作、話題作を次々に発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

295
構成に難があり、出だしは物語に没入しづらい。第一章で何を描きたかったのかがよくわからず、二章の序盤から急に過去にとび、主人公井岡入社の経緯がしばらく語られる。コレがまたどうでもいいことばかりで、学歴自慢と色ボケ&マザコンに彩られて、好感度を下げるだけのもの。何か伏線として後半に活きてくるのかと思ったら、井岡母と加藤社長のメロドラマという、意外にも程がある怒涛の展開が待ち受ける。あんなやり取りだけで息子の会社の社長に口説き落とされてしまう母親は嫌だ。嫁も玉の輿狙いで近づいてきたとしか思えない。2020/05/28

KAZOO

66
高杉さんも昔に比べて、少しやわらかくなってきたのかと思われます。まあ今も現存している企業のことなので、エンターテイメントにしたのでしょう。主人公の部下の目を通しての話になっていますがポイントをもう少し絞っておられたほうがいいと思われました。高杉さんの興業銀行の5部作やメガバンクの合併の話などに比べると少しお年をとられたかなあと感じます。2015/06/10

Syo

36
面白い。 竹中平蔵のことかと思ったら オリックスの宮内義彦かな。2022/01/04

mattu

19
知らない時代の政治と金融。2020/06/23

こういち

15
平成の金融経済史を振り返る。バブル経済に踊り、その後長期に渡り市場経済が低迷する中、「構造改革」を旗印に活路を探る。この間、かつての国が富めば自らの生活が豊かになる思いは霧消し、人より如何に多くのお金を手にすることができるか奔走する。そこには欺瞞と虚飾に満ちた世界が広がり、何時しかココロは疲弊していった。本書における当世稀代な加藤社長と、そのブレーンである井岡は何を見据え、何処に向かっていくのか、今の我が国の姿と生活の様が投影する。2014/04/09

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