内容説明
ヒト型ロボットが実用化された社会。ロボット学者の祐輔と進化心理学者の玲奈は、ロボットのケンイチと共に暮らしている。三人が出席した人工知能のコンテストで起こった事件から、悪夢のようなできごとは始まった。連続する殺人と、その背後に見え隠れする怜悧な意思が、三人を異世界へ引き寄せる―。人間と機械の境界は何か、機械は心を持つのか。未来へ問いかける科学ミステリ。
著者等紹介
瀬名秀明[セナヒデアキ]
1968(昭和43)年、静岡県生れ。東北大学大学院薬学研究科修了。薬学博士。在学中の’95(平成7)年、『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家としてデビューする。’98年、『BRAIN VALLEY』で日本SF大賞を受賞。2006年1月より東北大学・機械系特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
152
さすが瀬名英明先生。哲学から理論書からたくさんの引用もあり楽しめる。方法序説、フレーム問題、サールの中国語の部屋。この分野に興味があったら見過ごせないキーワードも満載。慌てずに読み込んでいきたい本。登場する人工知能ケンイチは、小説内の人工知能の水準から考えて賢すぎる。フレーム問題をものともしていない。瀬名先生は勉強家だ。それは認めるが、勉強した書物に先生自身も圧倒されている気がする。2016/10/16
Syo
23
難しい。 っていうか。 面白いか、これ。 う〜む。2019/10/25
里馬
23
よだれだらっだら。いうことなし。僕が死んだらこの本と共に埋めてください。2009/07/05
キコ
21
あー、とにかく難しい。人間である「ユウスケ」とロボットの「ケンイチ」の双方の一人称が「ぼく」なんですね。それがまた何の前触れもなく視点が入れ替わる。あ、これは人間?それともロボットのほう?ぐぬぬ、作者はなんでこんな紛らわしくしたんだ…とやきもきしながらもなんとか最後の「解説」までたどりつくと、実はこれがミソ。作中で出てくる、コンピュータ上での会話だけで相手がロボットか人間か判断する「チューリングテスト」、これを読者にやらせていたと。まいりました。全く気づきませんでした。。2017/02/05
Matoka
18
む、、難しかったぁ。デカルト全然知らんし。自分の知識の無さに改めてがっかり。2017/06/03