新潮文庫
話し言葉の日本語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101168333
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0195

出版社内容情報

せりふの専門家である劇作家ふたりが、話し言葉について徹底検証。従来の日本語論とは違う角度から日本語の本質に迫った対話集。

せりふの専門家である劇作家ふたりが、話し言葉について徹底検証。従来の日本語論とは違う角度からその本質に迫るとともに、日本の演劇を真摯に見詰める――。せりふにおける助詞・助動詞の重要性、日常会話とせりふの相違、敬語や方言や流行語の扱い方など日本語のマエストロによる話題は汲めども尽きない。言葉と演劇に対する熱い思いを胸に語り合うわかりやすくて面白い対話集。

内容説明

せりふの専門家である劇作家ふたりが、話し言葉について徹底検証。従来の日本語論とは違う角度からその本質に迫るとともに、日本の演劇を真摯に見詰める―。せりふにおける助詞・助動詞の重要性、日常会話とせりふの相違、敬語や方言や流行語の扱い方など日本語のマエストロによる話題は汲めども尽きない。言葉と演劇に対する熱い思いを胸に語り合うわかりやすくて面白い対話集。

目次

話し言葉の時代を走る乗り物としての「せりふ」
主語・述語の演劇と助詞・助動詞の演劇
「敬語」の使い方・使われ方
「方言」を生かす演劇
対話
戯曲のなかの流行語
戯曲の構造と言葉
戯曲の組み立て方
こうして最初の「せりふ」が生まれる
翻訳劇から日本の演劇を見詰める
「いかに書くか」から「何を書くか」へ
生きる希望が「何を書くか」の原点
世界のなかの「日本の演劇」

著者等紹介

井上ひさし[イノウエヒサシ]
1934‐2010。山形県生れ。上智大学文学部卒業。NHK「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同執筆した後、『道元の冒険』で岸田戯曲賞、芸術選奨新人賞、『手鎖心中』で直木賞、『吉里吉里人』で読売文学賞、日本SF大賞、『太鼓たたいて笛ふいて』で毎日芸術賞、鶴屋南北戯曲賞を受賞するなど受賞歴多数

平田オリザ[ヒラタオリザ]
1962(昭和37)年東京生れ。国際基督教大学教養学部卒業。劇作家・演出家・青年団主宰。大阪大学教授。『東京ノート』で岸田戯曲賞、『月の岬』で読売演劇大賞優秀演出家賞、最優秀作品賞、『上野動物園再々々襲撃』で読売演劇大賞優秀作品賞、『その河をこえて、五月』で朝日舞台芸術賞グランプリを受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

31
居酒屋敬語のおかしさ。かっこいいことを言うときは標準語でしか言えないのも不思議。日本語の問題で、今まで話題にされたことの少ない、話し言葉について、とてもおもしろい対談(何と6年がかり!)を読ませてもらった。さすが演劇の世界に生きている人の感覚は鋭い。当たり前なのに、「戯曲のセリフはすべて一人称」などと、改めて言われると、目からウロコが落ちまくる。後半は演劇の話に絞られていくが、作品としては非常にいいものがあるのに、演劇に限らず文化、若者に対する無理解こそ、日本がまだ外国にかなわない部分だと感じた。2014/08/11

りえこ

26
とても面白かった。日本語についてですが、演劇に関する事や戯曲についてもたくさん書かれていて、すごく読みごたえがありました。しかもわかりやすい。そして、言葉からみる日本とか、現在、過去みたいな話もあり、何度も読みたい本になりました。2014/06/17

nbhd

16
良い本。言葉のプロフェッショナル2人による日本語論から演劇論まで。こういうのは5年ごとに読み直したい、そうすればそのときの自分と「言葉」の距離をつかめる気がする。たとえば▼井上ひさしの創作術その1)資料はしらみつぶしにあたり、その際「事実が明らかになっていない部分」を見つけるのがミソ⇒「作家はそこでウソをつく=創作する」▼その2)時代物を書く場合、当時の紙資料を2週間ほど集中的に読み込んで、時代の言語感覚をものにする。▼その3)芝居の場合、835番目の台詞が836番目の台詞を導くように書く、などなどなど。2014/11/24

浅香山三郎

15
井上ひさしさんが亡くなつて8年である。私は昔は井上さんの戯曲をよく読んだのだけれども、少し演劇を見たり周辺の書物を読んだりする機会が最近はなかつたので、久しぶりにかういふ劇作家の対談も良いなあ、と思つた。平田オリザさんについては、戯曲等を読む機会がなかつたので、読んでみたいと感じた。対話式の本書のやうな本はさらつと読めてしまうが、互いに意見を出し合つたればこその興味深い展開があつて、劇作家がいかに生きた会話の中の日本語に敏感かといふことを感じさせられた。2018/06/24

はやみず

8
本当は日本語について勉強したくて本書を手に取ったのですが、演劇論的な要素が強く、馴染みのない私にはついていけないところも多々ありました。けれど、お二人の言葉に対する思いは、日本語の素晴らしさを再確認するきっかけとなりました。日本語は今、元からあった言葉でさえ英語に置き換えられてしまうような状態です。これからさらに異国の言葉がそのまま入ってくる可能性は十分あります。その時にただ受け入れるのではなく、むしろ"もったいない"のように世界に通用するような日本語を育てていくつもりで、大切にしていきたいと思いました。2016/11/14

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