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こうふく みどりの

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093862066
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ふたつの物語が、やがてリンクする、という形をとっている本作。ひとつは、大阪に住む14歳の辰巳緑の視点を通して描かれる物語。おばあちゃん、お母さんの茜、いとこの藍ちゃん、藍ちゃんの愛娘・桃ちゃんで構成される家族のことや、学校のこと、気になるコジマケンのことなどがリズミカルな大阪弁で綴られていく。もうひとつは刑務所に入っている旦那との話を語る謎の女性棟田さんの物語。 ふたつの物語の共通テーマは「女の生きる道」。おばあちゃん、茜、藍ちゃん、桃ちゃん、棟田さん、そして緑の6人がそれぞれ抱える秘密や闇を紐ときながら、“女性”そのものの“性”と“生”をあぶり出してゆく、西氏渾身の勝負作です。

西 加奈子[ニシ カナコ]
著・文・その他

内容説明

お前んち、いっつもええ匂いするのう。おばあちゃん、夫(おじいちゃん)失踪中。お母さん、妻子ある男性を愛し、緑を出産。藍ちゃん、バツイチ(予定)、子持ち。好きになったら年齢問わず。桃ちゃん、4歳なのに、まだおっぱい吸いに来る。辰巳緑、14歳、女未満。初恋まであともう少し。

著者等紹介

西加奈子[ニシカナコ]
1977年テヘラン生まれの大阪育ち。2004年『あおい』でデビュー。2008年『通天閣』で織田作之助賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

94
『あかの』とペアだと意識して読む必要はなかったのね。敢えて言えばソウルの領域での補完関係だということか。気軽に考えるなら『みどりの』の方が好き。2014/09/16

chiru

65
『あかの』の次に『みどりの』を読み終えて、2つの物語がリンクする意味がわかった気がしました。『あかの』では他の男の子供を妊娠する妻に苦悩する夫。『みどりの』では夫に体に触れてももらえない妻。悩みは永遠に消えないかのようだけど、悩んだ時間までも愛おしくなるような幸せを見つけるまでが感動的です。14歳の緑の笑顔や、猪木の頑張る姿も、希望につながっていく。。。この本に出会えてよかったなって思いました。個人的には『あかの』が大好きです。★4 2018/01/22

ミカママ

64
なんていうんだろ、いいんだよなぁ、西加奈子さんの小説。出てくる人がみな善人。それぞれが過去に書いたような手紙がそこここに登場して、???と読み進めるんだけど、それが最後に見事に回収されるさま。あったかい気持ちになれます。「あか」のほうも読みたかったな。2013/06/27

優希

58
緑ちゃんの日常がゆったりと書かれています。あたたかい日々にほっこりしますね。特に大きなことはないけれど、幸せそうな感じがしました。途中の回想が不思議な感じがしましたが、読み進めていくうちにああそういうことかと納得しました。『こうふくあかの』との繋がり方も見事です。また違った味わいがいいですね。奇妙なぬくもりとあたたかさを持った家族の物語にほっこりさせられました。「幸福」がいっぱい詰まった緑ちゃんの物語にじんわりきます。2014/09/04

たつや

57
わりと、スラスラ読めました。中学生、緑ちゃんの日常に大勢の人が絡んでくる。当然、会話は関西弁なので、癒されます。途中、インサートされる、太字の見出しのような文字が、意味ありげなのに、無意味にも見える。結婚式は写真だけは撮っとけと言われたので、撮りました。の説明的な流れは太宰っぽく感じる。あとがきで、こうふく赤との関係性の話し、面白く、本屋の本はみな繋がってるという、発想と感性には驚き、感動しました。上下間巻ではない赤も楽しみです。2016/11/15

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