出版社内容情報
現代語訳と原文で気軽によめる『日本の古典をよむ』全20冊の第一回配本。神と国と天皇の歴史を記した、わが国最古の書物。古代の人々の豊かな創造性とダイナミックな世界観に圧倒される。
[特色]
●厳正な現代語訳を先に、原文を後に掲載し、作者の言葉や作品内容をストレートに伝え、原文と対比しながら読むことができます。
●一度は読んでおきたい有名作品を網羅しました。
●巻頭カラー特集や文学紀行を設け、古典から広がる、知の世界を楽しめる構成になっています。
山口 佳紀[ヤマグチ ヨシノリ]
著・文・その他
神野志 隆光[コウノシ タカミツ]
著・文・その他
内容説明
神が現れ、国ができ、天皇の歴史が始まる―。日本最古の物語が誘う浪漫あふれる古代世界へ!あらすじと現代語訳付き原文で、すらすらよめる新編集。
目次
上巻(初発の神々;伊耶那岐命と伊耶那美命;天照大御神と須佐之男命 ほか)
中巻(神武天皇;綏靖天皇(概略)
安寧天皇(概略) ほか)
下巻(仁徳天皇;履中天皇(概略)
反正天皇(概略) ほか)
著者等紹介
山口佳紀[ヤマグチヨシノリ]
1940年、千葉県生れ。東京大学卒。日本語史専攻。聖心女子大学教授
神野志隆光[コウノシタカミツ]
1946年、和歌山県生れ。東京大学卒。古代文学専攻。東京大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
28
神話の世界は、清いとは限らない。かなり人間っぽい。2019/09/07
umeko
13
読みやすかった。そのまま読むとかなりトンデモナイ内容だが、それぞれの物語に意味があるのだろう。もう少し掘り下げてみたいと思った。面白かった。2013/11/29
はな
12
現代語訳がとても読みやすく理解しやすい、原文訓読訳も流れるような音の響きが美しく、趣が感じられる。意外と卑猥な表現が多く、苦笑してしまうところも。一神教の神とは違い、古事記に登場する神々は恐れもするし、悲しみもする、喜怒哀楽がはっきりしていて親しみが感じられる。また、本書は略された部分が多いのが残念。いつか通して読んでみたい。2015/02/02
柚桜
12
表紙が綺麗。古典を読むなら最初はこれと決めていたのが「古事記」でした。現代語訳の後に原文の古語で書かれているスタイルで最初こそ言い回しが古くて分かりにくかったが馴染めば文字も大きいしどんどん読み進めていけます内容は上巻中心ですそれにしても…神様のお話って美しい訳じゃないのね。愛憎劇なんかも美しさというか人間のエゴというか汚い部分の方が鏡のように反射した感じで描かれているように感じました。突っ込み所満載でした。一応上巻は想像の産物として書かれているらしいですが、ユーモアがなければこんなの書けないと思います2014/06/06
kaya
5
聖書のダビデ王と同じく、兄弟だと弟の方がいつも神に選ばれる不思議。カインとアベルもそう。年功序列じゃないよってことなのかな。国生みの話はふわっとしてるけど人間っぽくて好き。伊邪那岐命が伊邪那美命を黄泉の国まで迎えに行く話はギリシャ神話にも酷似したものがあるから神話は人類に普遍的な部分があることを教えてくれる気がする。こんなにおもしろいのにどうして学校で教えないんだろう。軍国主義はただの悪用で、正しく教えれば文化の継承になると思うんだけどな。2014/02/05