内容説明
地球温暖化により巨大化する台風・ハリケーン、想像を絶する大がかりなテロや地球規模で頻発する地震…。21世紀はまさに「災害の世紀」である。きわめて甚大な被害を与える現代の災害からサバイバルするには従来の「防災」の考え方を大きく転換させなければならない。すなわち、災害を予防し、被害に耐え、そして回復する力、その三つの要素をあわせた「災害弾力性」を個人と社会が備える必要がある。そのためにわれわれが今、なすべきことは何か。多くの実例を踏まえて詳述する。
目次
第1章 鉄壁の災害防衛線を築く(常識は心地良い、だがウソもいっぱい;防災の原点は国を富ませることである ほか)
第2章 災害をビンのなかの魔神とする(高度技術のワナ;異常事態の暴走をくい止める受動的安全性 ほか)
第3章 災害をはねかえし、災害からはねかえる力(都市は災害に強い;災害弾力性とは何か ほか)
第4章 過酷な災害に生き残る(落下の法則;奇跡の組合せをさがせ ほか)
第5章 情報を収集し、分析し、判断する力をみがく(毒見役の復活;錯綜する情報のなかから真実を見きわめる ほか)
著者等紹介
広瀬弘忠[ヒロセヒロタダ]
1942年東京生まれ。東京大学文学部心理学科卒業。東京女子大学文理学部教授。専門は災害心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sassa
1
著者の専門は心理学ということで、新鮮な切り口の話が展開されると期待したが。。。。結局、未知の災害リスクに対して万全の備えをすること、災害の予兆や初期段階に気づき適切な対処をすること、災害から回復することもしくは回復するための準備を予めすること、という当たり前のことを「災害弾力性」と呼び、具体的な対策例を欠いたまま説いているだけだった。2010/11/20
Degawa
0
3/5 なんか不思議な本だった。防災の本というよりも歴史の本というか思想の本というか。2017/05/23
1484h
0
我慢して最後まで読んでみたけど、正直、言いたいことが何なのかわからなかった。2014/03/09
tk
0
この人の本は結局何が言いたいのかわからない。2011/06/06
uterium
0
災害の記憶新しい時期に読んだので、非常に面白い本だった。おそらく著者の方は実務家ではないので、具体的なプランについての言及は少なかったが、専門に対して誠実な態度に思われた。日本人や日本社会のバグ出しはOK、さぁ政治家や経営者、技術者のみなさん、バグ取りと実装のお時間ですよ。と言っているように、世相を見ながら思った。2011/05/06