出版社内容情報
累計220万部を突破した大ベストセラー「大人の流儀」シリーズの第11弾、『もう一度、歩きだすために』がいよいよ発売となります。
著者の伊集院静氏はくも膜下出血を患い、一時は生死の境を彷徨いました。
「もしこのまま目が覚めなかったら……」
そんな不安が頭をよぎり、眠れない夜を過ごすこともありました。
それでも、伊集院氏は帰ってきました。再び筆をとった氏が見たのは、コロナ禍に苦しみながらも、懸命に生きる人々の姿でした。
大切な人を失ったあなたへ、生きることに絶望してしまったあなたへ、そしてコロナ禍に苦しむすべての人へ。
「それでも人には、再び立ち上がる力がある」
二十歳で弟、三十五歳で妻・夏目雅子との死別を体験してきた作家は語りかけます。
伊集院氏の言葉がきっと、先行きの見えない世の中を歩んでいく際の道標になるはずです。
内容説明
二度と会えない人がいる。もう取り戻せない時がある。だが、それでいい。人は哀しみを積み重ね、今日という日を生きてゆく。―国民的ベストセラーシリーズ、第11弾!
目次
第1章 笑える日が来る(ふいに思い出す;手を差しのべてくれた人 ほか)
第2章 遠回りでも構わない(金は怖い;あるだけでいい ほか)
第3章 立ち止まってみる(君を見るほどに;変わらないもの ほか)
第4章 忘れなくていい(こころの置き場所;海を見ていた ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
197
伊集院 静は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。大人の流儀シリーズも読み続けて、第十一弾まで来ました。シリーズ累計220万部突破とのことです㊗ 今回は、松山英樹&コロナ禍の巻でした🐕 今後も、本シリーズを読み続けて行きます。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003644632022/05/11
シャコタンブルー
60
2021年2月〜2022年3月5日まで週刊現代に掲載されたエッセイ。だからオリンピック狂躁を今更ながら思い出した。「人類がコロナに打ち勝った証のオリンピックにする」愚かであると一刀両断に述べている。拍手喝采だ。一体あの馬鹿騒ぎは何だっのだろう。それに要した総額と費用対効果をマスコミ等は追求したのだろうか。とかく物事を曖昧にして見て見ぬ振りが横行してるが、快刀乱麻を断つが如くの趣旨は流石だ。病気を経て読者から「文書がやさしくなった」と指摘されたと述べているが優しくなったエッセイもこれから読むのが楽しみだ。2022/05/14
おせきはん
38
1冊目から読んでいる「大人の流儀」シリーズも11冊目になりました。週刊誌の連載ではなく、いつも本になってから読んでいます。今回も人として筋を通すこと、弱者をいたわる心など著者の人生観がストレートに伝わってきて、これまでに読んだ内容も思い出しながら、すっきりした気持ちになりました。2022/04/05
うわじまお
34
シリーズ最新刊。本巻も楽しく読了。「人はそれぞれ事情を抱え、平然と生きている」。そう、そうなんですよね~、と思える言葉にいくつも出合えました。2022/06/05
nonpono
25
伊集院さんの週刊現代の連載。エッセイの面白さを10代のわたしに教えてくれた人。眺めてみたかったな。妹がサイン会があれば行こうよ、姉さんと言ってくれたが。わたしは、見たら言葉が出ないから無理だよと言った。逢いに行くべきだった。死後、お別れの会もすてきだった。また行けなかった。全身が映る遺影も家人の挨拶も。これは大病して愛犬が亡くなった時期のエッセイ。やはり好きだな。たくさんの作家や本を教えて頂きました。昭和以降に最も売れたエッセイのシリーズらしいです。そんな作家を14才から読めたことをとても幸せに思います。2024/03/29