出版社内容情報
後宮に咲き乱れる恋の謎、
綴ってみせましょう。
平和なはずの宮中で
過激な女房が止まらない!
主上の寵愛を一身に受けよという親兄弟の重圧で、孤独に耐える后・定子が望んだのは「清少納言が揺さぶられた世界の文章を見せて」。
その願いに応えたいと定子に仕える女房・清少納言は後宮のしきたりを無視して、大好きな姫様を笑顔にできる謎物語集めに大暴れ。
そこへ恋に奔放な女房・和泉式部も合流し、地味な中年貴族に届いた差出人不明の恋文の謎に挑むことに。
ところが和泉式部の暴走で藤原道長が激怒、清少納言に流罪の危機が!?
内容説明
主上の寵愛を一身に受けよという親兄弟の重圧で、孤独に耐える后・定子が望んだのは「清少納言が揺さぶられた世界の文章を見せて」。その願いに応えたいと彼女は後宮のしきたりを無視して、大好きな姫様を笑顔にできる謎物語集めに大暴れ。そこへ恋に奔放な女房・和泉式部も加わり、中年男に届いた差出人不明の恋文の謎に挑む。だが和泉式部の暴走で藤原道長が激怒、清少納言に流刑の危機が。
著者等紹介
遠藤遼[エンドウリョウ]
東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。2017年、『週末陰陽師―とある保険営業のお祓い日報』でデビュー。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
31
親兄弟の重圧で孤独に耐える后・定子。その願いに応えたい清少納言は後宮のしきたりを無視して、姫様を笑顔にできる謎物語集めに大暴れする第二弾。丹波が密かに隠していたもの、清少納言と対峙する藤原公任、地味中年貴族に届いた差出人不明の恋文の謎、和泉式部が藤原道長邸で大暴れした理由。真面目な紫式部に加えて恋に奔放な女房・和泉式部も助手に従えながら、時の権力者である藤原道長とも対等に渡り合う豪快な清少納言はなかなかインパクトがあって、そんな彼女に周囲もわりとぞんざいな扱い受けてるのにまんざらでもないんですよね(苦笑)2022/05/08
お涼
19
シリーズ2作目。清少納言が紫式部を助手に謎を解明していく。今回はそこに恋多き和泉式部も加わり藤原道長と対決していく。「誰もが楽しめる物語の男の顔は、誰でもない想像上の顔でなければいけなかった」。『伊勢物語』や『源氏物語』を絵にした際に男の顔をすべて自分に似せて描かせた藤原道長。それに対しての和泉式部の想い。最近の文庫本って、表紙に人物が描かれていることが多いけど、イメージが作られてしまってやだなって思ってたので、めちゃくちゃ共感できた。2022/11/03
綾乃
12
大好きな姫様(定子)を笑顔にするため、紫式部を助手に後宮内の謎を求めて大暴れする清少納言に恋多き女房・和泉式部も加わり、一部がなくなった御霊会の振幡、掃司の女官・丹波の隠したもの、清少納言と対立する藤原公任、中年貴族に届いた差出人不明の恋文、和泉式部により墨染にされた藤原の道長の屏風の謎を追うシリーズ2冊目。 女三人寄ると姦しいが真摯に謎に挑む姿は好感がもて、墨染の屏風では物を紡ぐ人にとって物語の登場人物は全て同じ顔にして欲しくはないはず、時の権力者・道長を前にとった勇猛果敢な行動に思わず拍手喝采(笑)2023/06/17
tomtom
12
紫式部の次は和泉式部の登場。わちゃわちゃしていて少し疲れる。あの当時の藤原道長邸で暴れるなんて和泉式部も凄すぎる。2022/09/20
punto
7
京都への出張中に読了。二年以上ぶりの出張で嬉しい。清少納言と紫式部だけではなく、和泉式部も出てきました。ここへきて、女性対男性の戦いっぽくなりすぎてしまった気がしてちょっと残念。読んでる私が疲れてるのかも。まあこの時代はどうだか分からないけど、結局は性別という属性より個人個人の倫理や考え方を見ていきたい気がしました。2022/06/13