出版社内容情報
笑顔をなくした姫さまへ
謎物語を献上します。
「後宮って本当に面倒くさいわ」
毒舌の新人女房が止まらない!
「後宮の人間関係って本当に面倒くさい」と宮仕えに馴染めぬ清少納言。
だが衆人環視の中で突如現れた仏像事件など、宮中はいとをかしな謎があふれる場所だった。
清少納言はそりの合わない紫式部を助手にして持ち前の機知で次々と解決。
その謎解きばなしを孤独に耐える后・中宮定子へお聞かせすることに。
身分の上下をこえてはじまった心と心の交流。
ところが、なぜか権力者・藤原道長が邪魔をしてきて……!?
『平安後宮の薄紅姫』『平安あかしあやかし陰陽師』の
大人気作家が描く爽快で痛快な平安ミステリー新シリーズ登場!
内容説明
「後宮って本当に面倒くさい」宮仕えに馴染めぬ清少納言。だが衆人環視の中で突如現れた仏像事件など、宮中はいとをかしな謎があふれる場所だった。清少納言はそりの合わない助手・紫式部とともに持ち前の機知で次々解決、その謎解きばなしを孤独に耐える后・中宮定子へお聞かせすることに。身分の上下を超えて始まる心の交流。ところがなぜか権力者・藤原道長が邪魔をして!?
著者等紹介
遠藤遼[エンドウリョウ]
東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。2017年、『週末陰陽師~とある保険営業のお祓い日報~』でデビュー。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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よっち
34
宮仕えに馴染めぬことを自覚する毒舌の新人女房・清少納言が、いとをかしな謎があふれる宮中で起きる様々な事件を解決する平安ミステリ。定子からの香炉峰の雪の問いかけ、衆人環視の中で突如現れた仏像、賀茂祭の場所取り、祭りで会えなかった真相、道長邸でなくなったものの正体。元彼の則光を巻き込み、そりの合わない紫式部を助手にして持ち前の機知で次々と解決してゆく展開で、時の権力者・道長相手でも真っ向から喧嘩売ったりとわりとやりたい放題で、けれど困った相手を放っておけない、強かでどこか憎めない清少納言が印象的な物語でした。2022/02/14
よっしー
25
清少納言が定子の女房として働きだしてからのお話。持ち前の博識さときっぱりとした性格は中々当時の女性像としては珍しかったのでしょうね。紫式部と同じ時期に宮中にいる為、史実と照らし合わせるとおかしな感覚にもなりますが…二人のやり取りは読んでいると楽しかったです。清少納言に振り回されている紫式部、その様子が可愛くて応援したくなりました。続編も楽しみです。2023/04/02
tomtom
18
史実とは異なり、清少納言と紫式部が同時期に宮仕えをしていたという話。清少納言がはちゃめちゃで面白いけど少し疲れた。元彼が出てきたり、なんだか少し前に似た設定の話を読んだばかり。2022/09/16
綾乃
12
「すまじきものは宮仕え」の言葉通り、宮仕えを苦手とするあまり28歳で中宮・定子の新参女房となった清少納言。 「香炉峰の雪はどうであろう」定子からの問いかけから始まり、法要の最中に現れた仏像、加茂祭の場所取り、藤原道長邸の泥棒騒動など宮中で起こるいとをかしな事件を紫式部を助手にして解決し、定子に語って聞かせる平安謎解き。 清少納言と紫式部が同時代に活躍するという設定や、はちゃめちゃな清少納言に振り回される紫式部と突っ込みどころ満載だが、時の権力者・道長に恐れを感じず立ち向かって行く姿は爽快だった。2023/06/13
punto
10
女性差別の中での宮仕えを描いた、今にも通じる「働く女性」のお仕事小説。たぐいまれな頭脳を用いて、ちょっとしたミステリーも解決してしまうスーパー清少納言となんだかんだ言って友達なのではないかという紫式部のお話でした。なかなか面白かったです。2022/06/05