出版社内容情報
児童養護施設で育った、上条優斗、花咲詩音、中園果林の三人は家族以上の深い絆で結ばれていた。三人が中学卒業を間近に控えたある日、施設に宗教団体「神闘会」の香坂という男が現れた。詩音が実は神闘会の会長の孫であり、神闘会が運営する「神闘学園」に入学させ、ゆくゆくは後継者にしたいとの意向だった。争いを好まず、いつも控えめでいじめの対象にもなりがちな詩音を守るため、正義感の強い優斗と果林も神闘学園への入学を決めた。しかし、それは三人の友情を試すにはあまりにも重い選択になった……。
内容説明
児童養護施設で育った、上條優斗、花咲詩音、中園果林の三人は家族以上の深い絆で結ばれていた。三人が中学卒業を間近に控えたある日、施設に宗教団体「神闘会」の香坂という男が現れる。詩音がじつは日本を裏から支配するその団体の会長の孫であり、後継者としてゆくゆくは日本の政財界の中心的存在になることを期待されていた。神闘会の系列高校に入学した三人だったが、詩音の決断によって絆が断ち切られていく…。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1998年に『血塗られた神話』で第7回メフィスト賞を受賞し、デビュー。芸能プロダクション「新堂プロ」も経営し、その活動は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
299
ホントに何がしたかったのか意味不明な作品。とりあえず盛り上がりそうな設定だけ決めてノープランで書き始めた感丸出しの行き当たりばったりな展開や、思いつきでつけ足したような後付けフックが目立つ。詩音の目の力とか、何も活用されずに終わったのにはずっこけた。主役二人がお互いをかばいあうがゆえに反目しあう様自体に、そもそもだいぶ無理がある。いやいやもっと丸く収まるでしょ、とツッコミっぱなし。果林はあんな目にあったけど、その後一切言及なしなの?等々、相変わらずキャラも設定も思いつきで使い捨ててゆく著者の悪癖全開。2020/03/11
starbro
195
新堂 冬樹は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。新堂 冬樹節炸裂、黒新堂的展開、但し、昭和ノワールといった感じ、残念ながら令和の今の進化は感じられません。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003390872020/06/21
かおり
28
プロローグでものすごく期待し過ぎて・・・驚くほどガッカリでした。中途半端な感じで全然スッキリしない。ラストも「えぇー···だから?」と思ってしまった。2020/06/12
ゆっき
24
児童養護施設で育った優斗、詩音、果林の絆の物語。伏線の回収もなく、盛り上がりに欠ける展開の上下二段はきつかったです。モヤモヤしたままなんとか読み終えました。2020/04/25
Gemi
19
新堂さんの最新作。タイトルと装丁からして黒新堂だろうと。ページを開いてみると上下二段。おぅ、これはなかなかの重厚さ。最近の新堂作品は不発だったのでちょい怯む。とまぁ戸惑いながらも読み始めたらスルスルとページが進むではないか。児童養護施設で育った3人。熱血漢な優斗、頭脳派の詩音、そして紅一点まっすぐな果林。そして詩音の過去が明かされ、宗教団体「神闘会」系列の「神闘学園」に入学することになり、そこから詩音は変わっていく…。なんだか意外な印象だった。いつもの黒新堂ではない。悪臭が漂ってこない。続きを欲する。2020/04/21