山海記

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山海記

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  • サイズ B6変判/ページ数 274p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065149942
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東北の大震災後、水辺の災害の歴史と土地の記憶を辿る旅を続ける彼は、その締めくくりとすべく、大震災と同じ年に台風12号による記録的な豪雨に襲われた紀伊半島に向かう。天嶮の地、大和は十津川村へと走るバスの車窓から見える土砂災害の傷跡を眺める彼の胸中には、かつてこの道を進んだであろう天誅組の志士たちの、これまで訪れた地や出会った人、クラシック好きで自死した友・唐谷のことなど、さまざまな思いが去来する。バスはいよいよ十津川村へと入っていき、谷瀬の吊り橋前で休憩停車する。ここで途中下車した彼は吊り橋を渡る。風に揺れる橋の上で彼は、電気工だったころのこと、中学生時代のことなどを心のなかで唐谷に語りかけるのだった。
二年後、小説の彼の足取りを辿るように、病の癒えつつある「私」はふたたび谷瀬の吊り橋の上に立っていた。橋を渡りながら、「私」は宿のおかみさんと話をした北海道の新十津川町のことを思い出し、唐谷への友情にひとつの答えをみつける。
現代日本における私小説の名手が、地誌と人びとの営みを見つめて紡ぐ、人生後半のたしかで静謐な姿。

内容説明

東北の震災後、水辺の災害の痕跡を辿る旅を続ける彼は、締めくくりに3・11と同じ年に土砂災害に襲われた紀伊半島に向かう。道を行き、地誌を見つめて紡ぐ、入魂の長編小説。

著者等紹介

佐伯一麦[サエキカズミ]
1959年、宮城県仙台市生まれ。仙台第一高等学校卒業。上京して雑誌記者、電気工などさまざまな職に就きながら、1984年「木を接ぐ」で「海燕」新人文学賞を受賞する。1990年『ショート・サーキット』で野間文芸新人賞、翌年「ア・ルース・ボーイ」で三島由紀夫賞。その後、帰郷して作家活動に専念する。1997年『遠き山に日は落ちて』で木山捷平文学賞、2004年『鉄塔家族』で大佛次郎賞、2007年『ノルゲNorge』で野間文芸賞、2014年『還れぬ家』で毎日芸術賞、『渡良瀬』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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かっぱ

44
【図書館】主人公である「彼」は奈良県十津川村を路線バスに乗って訪ねる。車中では「彼」の故郷である仙台での東日本大震災の記憶、自死した友の記憶、そして、十津川村の歴史や土砂災害の記憶が蘇る。谷瀬の吊橋にはいままで3度ほど訪れたことがあります。168号線は急峻な山道で山の奥深さを感じさせる道路。文中に国土交通省近畿地方整備局のHPに2004年に発生した地滑りの映像があると記載されていたので視聴。記録がある千六百年ほどの間に、死者が出た地震は日本全国でざっと百七十回以上、十年に一度の勘定になる。災害大国を実感。2019/07/07

万葉語り

37
震災文学の一つ。東日本大震災で被災した主人公が、同じ年に被災した奈良県十津川村をバス旅で訪れる。まだ復興しきれていない風景をバスが進む中、南朝の史跡に思いを馳せたり、自殺した旧友の心境を想像したり、山深い景色の中で淡々と進む話でなかなか頑張らないと読了できなかった。2019-0782019/05/26

信兵衛

25
数々の災害の記録に胸痛む思いでしたが、その一方で、路線バス<八木新宮線>にも惹かれました。いつか機会があれば、乗ってみたい、です。2019/04/25

遠い日

18
読みながら改めてこの国の災害の多さに、胸を衝かれる。古来よりの記録をひもときながら、災害と復興を絶えることなく繰り返している日本という国。記憶に新しい東日本大震災から紀州を襲った大水害へと、記憶をたどり、現地を訪ね、そこに友人であった故人唐谷の俤を胸に、ことばにしかねる漠とした思いが重なる。路線バスでの十津川村の惨状の後を見たり聞いたりしつつの行程。地名の変遷がもたらす記憶の埋没が恐ろしいと感じられた。行きつ戻りつ、佐伯氏自身と思しき主人公の胸の内の声が訥々と聞こえくる読書であった。2019/05/22

ケニオミ

12
僕にとっては非常に読みづらい本でした。よく読了したと思います。長距離ローカルバスを利用して十津川村に出かけ、彼の地で発生した水害について考察する。また、途中停まるバス停のある土地について考えを巡らせたり、天誅組のことや、過去の水害のこと、それから連想された東日本大震災のこと、亡くなった友人のことなどを行きつ戻りつ考える。なんて退屈な感想なんだろう。本当によく読了したものだ。2020/01/26

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