出版社内容情報
幕末から維新へ。強大な外圧を前にした混沌のなか、時代の扉をおしあけた人々の「独立の精神」、そしてものづくり大国の出発点とは。幕末から維新、そして明治へ。めまぐるしく展開した幕末・維新の四半世紀は、近代国家日本の揺籃期であり、その光と影は現代にまで続いています。では、この時代の実相とはどのようなものだったのでしょうか。
本書は、黒船来航から西南戦争まで、複合的な要素を内包するなかで、近代国家のありようを模索した激動の時代を、政治や社会、文化の側面を丁寧に整理するとともに、経済・産業面の実像を精緻な論により描き出した、他に類のない重層的な明治維新通史です。
原本刊行後、一般読者の根強い支持を受ける一方、研究の基本文献としての評価も高い、日本経済史の碩学ならではの名著を、今回、本文庫のために全面的に手直ししています。
「明治150年」の今年、近代国家・日本を問いなおし、また、我々が直面する諸問題を歴史を遡って考えるための必読の一冊です。
〔原本:1989年、小学館「大系 日本の歴史」12巻『開国と維新』〕
石井 寛治[イシイ カンジ]
著・文・その他
内容説明
強大な外圧を前に倒幕を果たした維新の志士と、開国の波をのりこえ産業の近代化に歩みだした豪商農を支えたものは澎湃とする「独立の精神」だった―。黒船来航から西南戦争まで、近代国家揺籃期の光と影は現代にまで続いている。新しい国のかたちを模索した激動の時代を、政治や社会そして経済・産業をふまえて立体的に描きだす、清新な明治維新通史。
目次
世界市場と維新変革―はじめに
広がる黒船ショック
反動の嵐と始まる貿易
攘夷の行きつくところ
尊王攘夷から倒幕へ
世直しと戊辰戦争
廃藩置県への苦悩
文明開化の光と影
大久保内務卿の独裁
ブルジョアジーの誕生〔ほか〕
著者等紹介
石井寛治[イシイカンジ]
1938年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院経済学研究科教授、東京経済大学経営学部教授を経て、東京大学名誉教授、日本学士院会員。経済学博士(東京大学)。専門は日本経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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