講談社学術文庫<br> 道元「宝慶記」

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講談社学術文庫
道元「宝慶記」

  • 大谷 哲夫【全訳注】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924436
  • NDC分類 188.84
  • Cコード C0115

出版社内容情報

時に道元、感涙襟を沾す。海を渡り入宋した果てに、真の仏法と正師にめぐりあえた喜び。八百年の時空を超えて伝わる求道と感激の書!『宝慶記』は、若き道元禅師(1200?1253)が仏道を究めんと南宋に渡り、燃えたぎるような情熱をほとばらせて、正師たる長翁如浄禅師(1162?1227)に拝問(古徳先哲に対して言葉や文章をもって丁重に質問すること)した求道の記録です。それはまた、道元の問いに真摯に答えた如浄という老古仏が、正伝の仏法である只管打坐の世界を道元に嗣続せしめんとした、まことに慈悲深い慈誨の記録でもあります。
道元は、南宋の宝慶元年(1225)5月1日から同三年(1227)の、おそらくは7月上旬、日本に帰国するために如浄の下を乞暇(禅林を下山するために暇を乞うこと)するまでの間、天童山の方丈で如浄に拝問したところと、それに対する師の慈誨とを、その都度記録しました。いわば、『宝慶記』は、道元が如浄に随身した「随聞記」であり、日中の枠を超越した師弟の問答が、阿吽の呼吸の中に展開されているのです。
対話という性格上、『宝慶記』には道元の肉声がより強く響きわたっています。修行とはなにか、仏法とはなにかについて具体的な内容となっています。古来、中国に渡った日本僧たちの記録は多くありますが、真実の仏法を求め、これほど師と弟子の間で目の当たりに相対して(これを面授といいます)真剣に交わされた記録はありません。道元の数ある著作のなかで、われわれ凡夫にとってもっとも親しみやすいのが本書です。大谷氏の精緻な訳注で、八百年の時空を超え禅の奥義が伝わってきます。

1 如浄禅師に随時参問を懇願する
2 教外別伝の真意とは何か
3 思慮分別を無視した払拳棒喝は正しいか
4 冷暖を自ら知ることは正覚か
5 初心修行者の心得とは何か
6 『楞厳経』と『円覚経』は仏祖道か
7 三障(煩悩障・異熟障・業障等)は仏祖の説か
8 因果の道理をどのように信ずべきか
9 長髪や長爪は僧侶の風儀か
10 汝古貌あり、深山幽谷に居し、仏祖の聖胎を長養すべし
11 裙袴の腰〓の結びかたについて
12 緩歩の仕方について
13 ものの本質は三性(善性・悪性・無記性)に関わるか
14 仏祖の大道をなぜ禅宗と呼ぶのか
15 参禅は身心脱落である
16 三時業(順現報受業・順次生受業・順後次受業)の道理とは何か
17 『了義経』とはどのような経か
18 感応道交とはどのようなことか
19 仏祖の道と教家の談は別のものか
20 文殊と阿難の結集の違いは何か
21 椅子の上で襪子を著ける方法について
22 坐禅の時、胡菰を食べてはならない
23 坐禅は風の当たるところでしてはならない
24 一息半趺の経行の方法について
25 褊衫と直〓について
26 華美な袈裟を著けない理由について
27 迦葉尊者が金襴の袈裟を伝授されたのはいつか
28 禅院こそが正法を正伝していると思うが如何か
29 只管打坐こそが六蓋を除く
30 華美な法衣を著けないのはなぜか
31 仏祖の身心脱落は柔軟心である
32 法堂の師子像と蓮華蓋について
33 「風鈴頌」について
34 全ての衆生は諸仏の子
35 坐禅時の調身法について
36 坐禅を難ずることへの対処について
37 坐禅は頭燃を救って弁道すべし
38 坐禅は帰家穏坐、今年六十五歳
39 坐禅は正身端坐すべし
40 坐禅時の経行の方法について
41 坐禅時の経行は釈尊の聖跡を敬い行うべし
42 坐禅時、心を左の掌に置くのが仏祖正伝の法である
43 正伝の仏法を託するのは、まさに汝である
44 初心後心の得道も仏祖正伝の宗旨である


大谷 哲夫[オオタニ テツオ]
翻訳

内容説明

「時に道元、感涙襟を沾す」。真の仏法を求めて入宋した若き僧は、天童山でついに最高の先達・如浄に巡り会った。燃えたぎるが如き情熱で重ねられる問を受けとめる師の喜び。積年の疑団が氷解し、正しい教えを得たと確信する弟子の感激。ここに一器の水が一器に一滴も余すことなく移されるように伝法は成った。八百年の時空を超えて伝わる求道の書!

目次

拝問―“書簡”如浄禅師に随時参問を懇願する
拝問―教外別伝の真意とは何か
拝問―思慮分別を無視した払拳棒喝は正しいか
拝問―冷煖を自ら知ることは正覚か
拝問―初心修行者の心得とは何か
拝問―『楞厳経』と『円覚経』は仏祖の道か
拝問―三障(煩悩障・異熟障・業障)は仏祖の説か
拝問―因果の道理をどのように信ずべきか
拝問―長髪や長爪は僧侶ら風儀か
示誨―〓古貌あり、深山幽谷に居し、仏祖の聖胎を長養すべし〔ほか〕

著者等紹介

大谷哲夫[オオタニテツオ]
1939年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院東洋哲学専攻修了。駒澤大学大学院仏教学専攻博士課程満期退学。駒澤大学仏教学部教授、同大学学長・総長、都留文科大学理事長を歴任。現在、曹洞宗総合研究センター所長、東北福祉大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ホシ

16
道元の著作に『宝慶記』なる物がある事を初めて知りました。道元に関心がある人は『正法眼蔵』や『~随聞記』よりも『宝慶記』こそまず読むべきだと思います(著者もそう言ってます)。本書は入門書…ではありませんが、『宝慶記』を詳しく解説し、道元の人物像や曹洞禅の内容を読者に示します。素朴な疑問をぶつける道元に対し、慈愛深く答える師の如浄。両者の問答に”唯仏与仏とは?”を知った思いです(観念的にですけど…)。道元の求道精神に感銘するとともに、「禅宗」の呼称すら否定する道元や如浄に禅の奥深さを思い知りました。2018/03/24

あしお

4
名前は知っていても、敷居が高くて、中々読み始められなかった一冊。感涙袖を潤す思いで拝読いたしました。これもコロナのおかげで時間がたっぷりあるからですw。如浄禅師の慈愛溢れるお姿が偲ばれます。ただし、内容としては正法眼蔵随聞記の方が人に勧めるには良いですね。後、筆者が曹洞宗僧侶だから当然だけど、注釈が他宗派に対して辛すぎるかな。2020/04/21

天使

0
訳が分かりやすく良い。池田先生のもオススメ。2021/12/29

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