講談社学術文庫<br> モンテーニュ―よく生き、よく死ぬために

個数:
電子版価格
¥1,485
  • 電書あり

講談社学術文庫
モンテーニュ―よく生き、よく死ぬために

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年05月20日 07時51分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923224
  • NDC分類 132.7
  • Cコード C0110

出版社内容情報

モンテーニュは「生」と「死」の真実を『エセー』に刻んだ。第一級のフランス文学者とともに読み、人間の本質に迫る稀有な経験。大著『エセー』でその名を知られる、ミシェル・ド・モンテーニュ(1533-92年)。法学を学び、フランスの法官を生業としたモンテーニュは、1570年、37歳の時にその職を辞し、『エセー』の執筆を開始した。
宗教戦争が繰り広げられる狂乱の時代にあって、彼は人間にとっての「真実」とは何かを追求し続ける。自身の体験のみならず、圧倒的な教養に裏打ちされ、プラトン、アリストテレス、プルタルコス、キケロ、セネカといった古典作品からの引用で織りなされる文章の連なりは、無限の豊饒さを湛えた源泉として、後代、デカルトやパスカルをはじめとする哲学者に影響を与えるとともに、数えきれない人たちに生きるためのヒントと勇気を与えてきた。
本書は、プルースト研究で数々の成果をあげ、名文家として知られる第一級のフランス文学者が、長年にわたって胸の内に秘めてきたモンテーニュへの思いを解き放ち、書き綴ったものである。モンテーニュの生涯をたどりながら『エセー』の重要なくだりを引用しつつ考察し、またモンテーニュの生涯に戻っていく。そのおだやかなまなざしに貫かれた筆致は、1580年に初版が刊行されたあとも、死の直前まで著者による加筆と訂正が繰り返されたこの巨大な書物が、まさしくモンテーニュの生そのものであることを、紛うことなく感じさせる。そして、その向こう側には、人間にとっての真実をなす「生」と「死」の本質が浮かび上がってくるだろう。
個人にとっての「死」が切実な問題となり、世界に目を向ければ宗教をめぐる闘争が激化している今日、『エセー』から学ぶべきものは、きわめて多い。しかし、手にする者をたじろがせかねない大著には、最良の読み手による誘いと導きが求められる。本書は、まさにそんな一冊にほかならない。

序にかえて──なぜモンテーニュを語るのか
第1部 乱世に棲む
 I 怒りについて──人食い人種は野蛮か
 II 宗教戦争の渦中で
 III 道草──新しい橋ポン=ヌフ余聞
 IV 宗教戦争の批判──あるいは文明と野蛮
第2部 モンテーニュはどう生きたか
 V ある転機について──「レーモン・スボンの弁護」をめぐって
 VI 世界、この私を映す鏡
 VII 変化の相のもとに
 VIII 果樹園にて──日々が静かであるために
あとがき
学術文庫版あとがき


保苅 瑞穂[ホカリ ミズホ]
著・文・その他

内容説明

モンテーニュの生涯をたどりながら『エセー』の重要な言葉を引用しつつ考察し、またモンテーニュの生涯に戻っていく。名文家として知られるフランス文学者が長年にわたって胸の内に秘めてきたモンテーニュへの思いを解き放ち、書き綴った名著。そのおだやかなまなざしに貫かれた筆致から、人類の偉大な遺産である巨大な書物の全容が浮かび上がる。

目次

第1部 乱世に棲む(怒りについて―人食い人種は野蛮か;宗教戦争の渦中で;道草―新しい橋ポン=ヌフ余聞;宗教戦争の批判―あるいは文明と野蛮)
第2部 モンテーニュはどう生きたか(ある転機について―「レーモン・スボンの弁護」をめぐって;世界、この私を映す鏡;変化の相のもとに;果樹園にて―日々が静かであるために)

著者等紹介

保苅瑞穂[ホカリミズホ]
1937年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学名誉教授。専門はフランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

呼戯人

19
モンテーニュに関する本は数多あるが、そんな中で静けさに満ちた端正な散文で綴られたモンテーニュ読本。書くことによって認識し、書くことによって生きるモンテーニュの生の在り方に心の底から讃嘆出来る本である。私も拙いながら、定年後の人生を文学に寄り添い、哲学によって生かされるような人生を送ってみたい。 遺産も城も教養もないが、しかし21世紀の庶民として、本を読み、文章を書き綴りながら最後まで生きていきたい。そんな風に思わせられる本である。2017/02/24

風に吹かれて

17
著者の恩師が渡辺一夫であることを知る。大江健三郎のエッセイなどを読んで渡辺一夫を知り岩波文庫増刷の機会に購入した『評論選 狂気について』と『フランス・ルネサンスの人々』を読みなおしたいと思っていたところでもあったので、少ない読書の中でこのようなつながりがあると嬉しい。「フランスの文学や思想の根本的な性格を決定した」モンテーニュ。ソクラテスなどギリシャ思想から影響を受けた「わたしは何を知っているだろうか?」(クセジュ)という精神の謙虚さから発する思索の奥深さ。『エセ―』を読まなければ・・・。2017/10/21

吟遊

14
もとが『モンテーニュ私記』であった(文庫化前)こともあり、系統立てて書いているわけでもない。が、生涯をおさえ、印象的なエピソードをおさえながら、エセーからの引用をいろんな種類とりそろえて、「健やかな生活者」としてのモンテーニュ像を描き出し、憧れる。2018/05/27

mi

12
世界が吹き荒れようと思索に身を置き穏やかに静かに楽しみ生きたモンテーニュを肯定的に読みながら、その人を静かに熱狂的に深く長く敬愛した著者に心引かれた。「こんな人間がこの世にいたのかと思うと、それがうれしさや共感になり、ときには生きることの励みになることもある」と書く著者に同じ言葉を捧げたくなる程嬉しく共感した。2016/01/31

pino

9
小林秀雄や西田幾多郎などここ最近読んで深く心が揺さぶられた本に共通して出てきた人物がモンテーニュである。「自分の存在を誠実に享受することを知る」エセーの最後に綴られているこの言葉につきるのだと思う。そのためには己を知ること、己は世界に映すことでしか掴みえないこと。その世界も己も常に変化しており、確かなものなど何一つないこと。だからこそ謙虚であること。美しい魂とは多様さと柔軟さの中にあること。「よく生き、よく死にたい」そう願い追求する人間の美への欲求ってなんなのだろう。徒然草を読んだ時にも思ったけれど。2018/08/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9834662
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品