出版社内容情報
言語学では捨象されてきた漢字文化圏書字言語の諸現象。中でも構造的に最も文字依存度が高い日本語の特質をとらえた日本語論「はるかぜ」というと温かい、「シュンプウ」というと春の風には違いないけれども何かちょっと厳しい感じがするというようなニュアンスの違いを、われわれはごく日常的に感じて生きている。距離感が違い、温度感の違う言葉を使い分ける。日本人は非常に繊細で、表現がニュアンスに富んでいるというが、それは日本人が繊細であるというより、日本語の構造が繊細であるということにすぎない。
日本語は、漢字と平仮名と片仮名の三つの文字からなり、平安中期以降は漢語・漢詩・漢文と和語・和歌・和文つまり漢語と和語との二重複線の歴史をたどった。
アルファベット文化圏の「言語学」では捨象されざるをえなかった、、
東アジア漢字文化圏の書字言語の諸現象。
なかでも構造的にもっとも文字依存度が高い言語といえる日本語の特質を
鋭くダイナミックにとらえた、石川日本語論の決定版。
文(かきことば)篇
序 章 日本語の輪郭
第一章 日本語とはどういう言語か
第二章 日本語の書法
第一節 日本語の書字方向
第二節 日本語の文字
言(はなしことば)篇
第一講 日本語とはなにか
第二講 文字とはなにか
第三講 日本文化とはなにか
第四講 日本文化論再考
第五講 日本語のかたち
第六講 声と筆蝕
第七講 文字と文明
石川 九楊[イシカワ キュウヨウ]
著・文・その他
内容説明
日本語は漢字とひらがなとカタカナの三つの文字からなり、平安中期以降は漢語と和語の二重複線の歴史を辿った。アルファベット文明圏の言語学では捨象されざるをえなかった、東アジア漢字文明圏の書字言語の諸現象。中でも構造的に最も文字依存度が高い日本語の特質を、言と文の総合としてダイナミックに把えた。石川日本語論、決定版。
目次
文(かきことば)篇(日本語の輪郭;日本語とはどういう言語か;日本語の書法)
言(はなしことば)篇(日本語とはなにか;文字とはなにか;日本文化とはなにか;日本文化論再考;日本語のかたち;声と筆蝕;文字と文明)
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。書家・批評家。著書に『書の終焉』(同朋社出版、サントリー学芸賞)、『日本書史』(名古屋大学出版会、毎日出版文化賞)、『近代書史』(名古屋大学出版会、大佛次郎賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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佐倉
isao_key
陽之理
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