講談社学術文庫<br> 恐竜の骨をよむ―古脊椎動物学の世界

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講談社学術文庫
恐竜の骨をよむ―古脊椎動物学の世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062922494
  • NDC分類 457.87
  • Cコード C0145

出版社内容情報

恐竜の科学的復元とは何か。骨の分析と現生動物との比較を通した研究をもとに、姿形や運動能力、生態を比較骨学の第一人者が解明する太古の地上を闊歩した恐竜たち。近年の発見や研究の飛躍的な進捗は、従来の恐竜像を次々と書き換えている。地中から発掘されるバラバラの骨から、見る者を圧倒する巨大な骨格はどのようにして復元され、生時の姿を推定することが可能になるのか。本書は、比較解剖学、機能形態学を駆使して現生の脊椎動物類と比較検証し、恐竜の運動能力や生活のさまを明らかにする。最新の知見にもとづき、「復元」の視点から描き出す恐竜の実像。

まえがき
第一章 恐竜学への招待
 恐竜をみる  本物かレプリカか  全身の姿勢を見よう  前肢の観察ポイント  後肢の観察ポイント  体軸の観察ポイント
 コラム「方向用語」
第二章 恐竜の骨学入門
 関節と骨化  生きている骨  骨情報をよむ  恐竜によって異なる仙前椎の数  頭が重くなると癒合する頚椎  進化につれて減っていく胸腰椎  仙椎癒合のバリエーション  力強い尾椎  胸郭と恐竜のプロポーション  前肢の骨  腰帯と姿勢  恐竜のまっすぐな大〓骨  〓骨と腓骨  鳥に似た足骨の発達
 コラム「骨の名前」
第三章 骨がたどってきた道
 魚類から恐竜までの歴史  恐竜・爬虫類・哺乳類のちがい  恐竜の先祖と分類  竜盤類を定義する  鳥盤類の草食性に特化した特徴
 コラム「恐竜の名前の読み方、綴り方」
第四章 古生物の復元法
 科学的な復元とは何か  復元の精度  組み立てと復元のちがい  基本姿勢と展示ポーズ  骨の同定と修復  組み立ての実際のプロセス  かつての復元法  新しい復元法  足痕化石による傍証  埋没姿勢は生時を反映する
 コラム「骨格復元の法則性」
第五章 骨から姿勢を復元する
 肉食恐竜が二足性のわけ  側方型と下方型のちがい  基脚の方向と骨の形  脚の数  脊柱の傾きからみた姿勢  頭の向きと頚の形  胸郭の形  尻尾の位置と形  二足と四足でまったく異なる前肢の役割  発達した後肢
 コラム「立つことと歩くこと」
第六章 骨から筋や生体を復元する
 筋復元図のつくり方  骨につく腱と筋  筋の作用  体格と骨の関係  体格と体重の推定  筋学を骨格復元に応用する  恐竜の皮膚、角質器の復元
 コラム「筋の種類」
第七章 骨からみた運動復元
 走行適応  跳躍のメカニズム  登攀と腕渡り  さまざまな飛行・滑空動物  掘削と蟻食動物  動物の遊泳適応
 コラム「鳥と飛行の起源」
第八章 骨からみた生活復元
 水・陸・空に適した体形とは  骨と生息地の関係  水生か陸生か  動物食に適した歯  植物食に適した歯  捕食と防御に適した体形  化石から読みとく生活様式
引用文献
原本あとがき
学術文庫版あとがき
本書に登場する恐竜小事典


犬塚 則久[イヌヅカ ノリヒサ]
著・文・その他

内容説明

近年の発見や研究の飛躍的な進捗は、従来の恐竜像を次々と書き換えている。地中から発掘されるバラバラの骨から見る者を圧倒する巨大な骨格はどのように復元され、生時の姿を推定できるのか。比較解剖学、機能形態学を駆使して現生の脊椎動物類と比較し、恐竜の運動能力や生活様式を解明する。最新の知見をふまえ「復元」の視点から迫る恐竜の実像。

目次

第1章 恐竜学への招待
第2章 恐竜の骨学入門
第3章 骨がたどってきた道
第4章 古生物の復元法
第5章 骨から姿勢を復元する
第6章 骨から筋や生体を復元する
第7章 骨からみた運動復元
第8章 骨からみた生活復元

著者等紹介

犬塚則久[イヌズカノリヒサ]
1948年生まれ。京都大学大学院理学研究科地質学鉱物学専攻修士課程修了。理学博士。東京大学大学院医学系研究科生体構造学分野助手を経て、現在は古脊椎動物研究所代表。専門は哺乳類の古脊椎動物学、骨の比較解剖学・機能形態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nob

4
「ホネホネ学教科書」という感じ。恐竜はもとより、古生物、現生物含めて、生物の骨の構造と行動・生活様式の関係を読み解いていく。骨格展示や復元図は単なる想像ではない、科学的根拠の裏打ちがあってこそ、ということがよくわかる。恐竜の骨格復元が難しい理由の一つとして、「関節の作りが甘い」というのは面白い。2019/04/05

gachin

2
今読んでも普通に面白い。機能形態学から復元を論じてる点で未だ類書がないと思う。しかしながら、専門用語の選び方が旧式な上に表記揺れもあって、少なくとも初学者には薦めるかは迷う。特に椎骨の記述。引用も抜けてたりする(Carrano, 1998, 2000)。/ 旧版が手元に無いので分からないが、藤原先生のネタ元の話がたくさんある。というか、犬塚イズムは藤原先生に受け継がれている。2021/07/22

こずえ

1
もともと医学で人体の骨やら筋肉やらに関しての知識があったのでそれを恐竜に転じてみてこの本を読んだら非常に面白かった。逆に古生物の人間には人体の医学に関する知識をつけるとよいかもしれない

pochi_kuma

1
もう少し楽しめるかと思ったのですが、途中でちょっと飽きてしまった。自分の持つ知識と想像力が足りないです。2014/11/08

まめ

0
『恐竜ホネホネ学』に加筆・改題。2014/08/24

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