講談社学術文庫<br> 伊藤博文演説集

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講談社学術文庫
伊藤博文演説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 457p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920636
  • NDC分類 310.4
  • Cコード C0121

出版社内容情報

明治憲法を制定し、4度も総理大臣に就任した伊藤博文。彼は、いったいどのような構想で日本という国を作ろうとしたのか。「我国旗の中央に点ぜる赤き丸形は……昇る朝日の尊き徽章(きしょう)となり……文明諸国の間に伍して前方に且(か)つ上方に動かんとす」と明治四年サンフランシスコで日本の進む途を謳い上げた「日の丸演説」。文明国たらんと憲法制定・議会開設に奔走、政党政治のあるべき姿を説き、台湾・韓国統治の意義を語って国制を彫琢した政治家・伊藤の代表的演説三九篇を収録。(講談社学術文庫)

1 日の丸演説 明治4年12月14日(サンフランシスコ)
2 憲法草案審議開会演説 明治21年6月18日(枢密院)
3 府県会議長に対する憲法演説 明治22年2月15日(枢密院議長官邸)
4 法官に対する演説 明治22年2月17日
5 各親王殿下及貴族に対し 明治22年2月27日
6 第一帝国議会閉会に際して 明治24年3月7日(貴族院議場)
7 上奏案に不同意に就いて 明治26年2月7日(第四議会衆議院)
8 列国の国土侵略主義と日清戦争の意義 明治30年4月(紅葉館での台湾会)
9 本邦憲法制定の由来 明治30年4月30日(上野精養軒での国家学会)
10 憲政党員請待会に於て 明治31年12月10日(帝国ホテル)
11 憲法発布十年紀念祝賀会に於て 明治32年2月11日(帝国ホテル)
12 選挙法改正期成同盟会に於て 明治32年2月20日(帝国ホテル)
13 長野歓迎会に於て 明治32年4月10日(長野城山館)
14 長野答礼会に於て 明治32年4月12日(長野城山館)
15 河内有志者歓迎会に於て 明治32年5月10日(四条畷ホテル)
16 大分県官民聯合歓迎会に於て 明治32年5月15日(大分市蓬莱館)
17 豊国倶楽部発会式に於て 明治32年5月15日(大分市蓬莱館)
18 別府歓迎会に於て 明治32年5月16日(大分県別府紅葉館)
19 行橋歓迎会に於て 明治32年5月18日(福岡県行橋町西福寺)
20 久留米歓迎会に於て 明治32年5月19日(久留米市萃香園)
21 小倉歓迎会に於て 明治32年5月21日(福岡県小倉町偕行社)
22 長府歓迎会に於て 明治32年5月22日(長府功山寺)
23 三田尻歓迎会に於て 明治32年5月30日(宮市宝成庵)
24 山口教育家の懇請に応じて 明治32年5月31日(山口尋常中学校)
25 愛知県官民聯合歓迎会に於て 明治32年6月16日(名古屋市東陽館)
26 富山歓迎会に於て 明治32年10月23日(富山八清楼)
27 国家学会に於て 明治32年12月9日(東京帝国大学法科大学)
28 政友会発会式に於て 明治33年9月15日(帝国ホテル)
ほか


瀧井 一博[タキイ カズヒロ]
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内容説明

文明国たらんと憲法制定・議会開設に奔走、政党政治のあるべき姿を説き、台湾・韓国統治の意義を語って国制を彫琢した政治家・伊藤の代表的演説三九篇を収録。

目次

日の丸演説―明治四年十二月十四日(サンフランシスコ)
憲法草案審議開会演説―明治二十一年六月十八日(枢密院)
府県会議長に対する憲法演説―明治二十二年二月十五日(枢密院議長官邸)
法官に対する演説―明治二十二年二月十七日
各親王殿下及貴族に対し―明治二十二年二月二十七日
第一帝国議会閉会に際して―明治二十四年三月七日(貴族院議場)
上奏案に不同意に就いて―明治二十六年二月七日(第四議会衆議院)
列国の国土侵略主義と日清戦争の意義―明治三十年四月(紅葉館での台湾会)
本邦憲法制定の由来―明治三十年四月三十日(上野精養軒での国家学会)
憲政党員請待会に於て―明治三十一年十二月十日(帝国ホテル)〔ほか〕

著者等紹介

瀧井一博[タキイカズヒロ]
1967年生まれ。京都大学法学部卒業。同大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。現在、国際日本文化研究センター准教授。専攻は比較法史、国制史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Haruka Fukuhara

8
タイトル通りの演説集。最近伊藤博文の見直しが始まっているとか聞いた気もするけどどうなんだろう。もっとも自分のなかでは元々立派な人という認識だったので見直しと言われてもあまりピンと来ない部分もありますが。2017/06/30

spanasu

3
日の丸演説に始まり、帝国議会開始前後の憲法の作成者としての演説、政友会設立直前の1899年の「憲法行脚」と、伊藤博文の演説がまとめられており、特に「憲法行脚」の演説が多い。全体を通じて伊藤の漸進主義、「文明」の進歩への信頼、教育を重視する『「知」の政治家』たる様、その楽天的な性格は色濃く現れ、憲法制定前後の政党政治を原理的には否定しない言説が特に面白い。編者である瀧井氏の『伊藤博文』を読んだことがあるため興味深い演説集であったが、伊藤の晩年にあたる韓国関係の演説がもう少しほしい(ないだけかもしれないが)。2019/10/22

くまさん

2
最後まで韓国併合に反対していた伊藤が初代韓国統監として朝鮮半島に渡った目的は、現地陸軍参謀本部と駐留日本軍を監視し、その主唱する満州への積極進出を押し止めることであった。そして強くなりすぎた軍政を立憲体制の枠内に収めるための改革を仕掛け、憲法改正も視野に入れていた。後年の民本主義や憲政擁護を先取りするものとすらいえる。本書をひもといた人は、伊藤が独自の世界観と国際認識に基づいた揺るぎない国家理念を抱いて直接国民に語りかけた言葉の重厚さと清新な民主的思想に気づかれ、そのイメージを一新することだろう。2013/01/30

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