出版社内容情報
60歳で若い妻を迎えた私小説作家の、結婚前夜から死の床までを描いた短篇を時系列でまとめた短編集。絶筆「死に近く」収録。60歳を過ぎての結婚から、83歳の死まで、自らの「老い」と「病」を見つめた、晩年20年にわたる珠玉の短篇をの集成。30歳年下の女性との結婚に至る葛藤と顛末を描いた「彼」「老残」。その後の結婚生活の波乱を記す「老坂」。病と向き合う「海浜病院にて」「七十歳」。死を身近に感じる「夕映え」、そして絶筆「死に近く」――最期まで文学への情念の炎を燃やし続けた「私小説家」川崎長太郎の神髄に迫る。
彼
老残
結婚
円い食卓
海浜病院にて
七十歳
老坂
三本脚
独語
甥
夕映え
死に近く
川崎 長太郎[カワサキ チョウタロウ]
著・文・その他
内容説明
六十歳を過ぎての結婚から、八十三歳の死まで、自らの「老い」と「病」を見つめた、晩年二十年にわたる珠玉の短篇を集成。三十歳年下の女性との結婚に至る葛藤と顛末を描いた「彼」「老残」。その後の結婚生活の波瀾を記す「老坂」。病と向き合う「海浜病院にて」「七十歳」。死を身近に感じる「夕映え」、そして絶筆「死に近く」―最期まで文学への情念の炎を燃やし続けた「私小説家」川崎長太郎の真髄に迫る。
目次
彼
老残
結婚
円い食卓
海浜病院にて
七十歳
老坂
三本脚
独語
甥
夕映え
死に近く
著者等紹介
川崎長太郎[カワサキチョウタロウ]
1901・11・26~1985・11・6。小説家。神奈川県生まれ。小田原中学を中退して、家業の魚商につく傍ら、同郷の民衆詩人福田正夫に師事、左翼的作品を発表。1920年頃より上京、帰郷を繰り返す。23年、萩原恭次郎、岡本潤らと「赤と黒」創刊。震災後アナーキズム運動から離れ、25年、徳田秋声の推挽で「無題」を発表、文壇デビュー作となる。私小説家をめざすが、不遇な時代が続く。38年、永住の覚悟で帰郷、実家の物置小屋に棲み、創作に専念。54年、娼婦たちとの関わりを描いた『抹香町』で長太郎ブームが起きる。62年、結婚。私小説一筋の生涯を貫いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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