出版社内容情報
命の意味を問う食にまつわる究極の食文学選 毎晩泥鰌をねだりにくる老彫金師と女将の秘められた情念を描いた「家霊」。食という魔物に憑かれた男の物語「食魔」他、「生命とは何か」を問う小説、随筆を精選
岡本 かの子[オカモト カノコ]
著・文・その他
内容説明
毎晩どじょう汁をねだりに来る老彫金師とどじょう屋の先代の女将の秘められた情念を描いた「家霊」。北大路魯山人をモデルにしたといわれる、食という魔物に憑かれた男の鬼気迫る物語「食魔」ほか、昭和の初めに一家で渡欧した折の体験談、食の精髄を追求してやまないフランス人の執念に驚嘆した食随筆など、かの子の仏教思想に裏打ちされた「命の意味」を問う、食にまつわる小説、随筆を精選した究極の食文学。
目次
1 小説(家霊;鮨;娘;食魔;女体開顕 抄)
2 随筆(食魔に贈る;異国食餌抄;旅とガストロノム;欧洲土産話;巴里の食事;外国の魚;季節のじゅん;新茶;うなぎ、揚げもの、川魚;新米;粉末食料品時代;酒と煙草;若菜;夏季と味覚;初秋におくる;野菜料理;田家の兎料理;国民食、大根礼讃;食物に関して男子への注文;力を培う餅;食餌感想;恋人にたべさせたい御料理)
著者等紹介
岡本かの子[オカモトカノコ]
1889・3・1~1939・2・18。小説家、歌人、仏教研究家。本名カノ。東京生まれ。跡見女学校卒。与謝野晶子に師事し「明星」「スバル」に歌を発表し歌人として出発。1910年岡本一平と結婚、翌年太郎出生。この頃「青鞜」に参加、処女歌集『かろきねたみ』出版。一方、一平との個性の対立は熾烈を極め、強度のノイローゼとなり、仏教に救いを求める。29年一家で渡欧、32年帰国後は、仏教研究家として活躍。36年『鶴は病みき』で文壇デビュー。37年から『母子叙情』『老妓抄』など独自の生命の哲学をうちたてた作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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