出版社内容情報
建国以来イノベーションを繰り返し、良くも悪くも世界に大きな影響を与え続けてきたアメリカ。この国を動かしてきた思想を読み解く。アメリカ人にとっては、ふだんは、ほとんど意識すらされない彼らの血肉となっている思想、それがプラグマティズムである。実際に「プラグマティズム=知識のあくなき実践」はアメリカ社会において、ありとあらゆる局面で見られる。その結果、失敗も多くあれど、たゆまなくイノベーションが繰り返され、社会に大きなダイナミズムが生まれているのもまた事実である。本書では、プラグマティズムの起源と発展の歴史を辿るとともに、自由、民主主義、資本主義といったアメリカを代表する思想もまた、プラグマティズムがその土台となっていることを確認する。そしてさらにプラグマティズムの考え方を輸入することで、「動けなくなっている日本」に風穴をあけることを説く。アメリカを動かしているプラグマティズムを知る格好の入門書。
はじめに なぜプラグマティズムなのか
第1章 プラグマティズムの系譜
1 アメリカ思想の系譜
2 パースの格率
3 ジェイムズの限定的真理
4 デューイの道具主義
5 ミードの社会的行動主義
第2章 プラグマティズムの展開
1 ネオ・プラグマティズムとローティ
2 ブランダムとマクダウェル
3 ヘーゲルをも取り込むプラグマティズム
4 プラグマティズムの本質─知識のあくなき実践
第3章 アメリカ思想の上部下部構造
1 リベラリズム
2 デモクラシー
3 キャピタリズム
4 宗教との関係
5 上部下部構造
第4章 現実政治としてのリベラルと保守
1 リベラルvs.保守
2 ティー・パーティー
3 3D政治哲学
4 移民政策
5 外交政策
第5章 イノベーション・プラグマティズムへ
1 ウォール街から官邸前へ
2 日本のプラグマティズム論
3 イノベーション・プラグマティズム
主要引用・参考文献一覧
おわりに 日本のイノベーションのために
小川 仁志[オガワ ヒトシ]
著・文・その他
内容説明
アメリカが世界最強の国であり続ける理由。「思想の国・アメリカ」の土台を形成するプラグマティズム。オバマでもロムニーでも、プラグマティズムが健在である限り、アメリカは変わらない。
目次
第1章 プラグマティズムの系譜(アメリカ思想の系譜;パースの格率 ほか)
第2章 プラグマティズムの展開(ネオ・プラグマティズムとローティ;ブランダムとマクダウェル ほか)
第3章 アメリカ思想の上部下部構造(リベラリズム;デモクラシー ほか)
第4章 現実政治としてのリベラルと保守(リベラルvs.保守;ティー・パーティー ほか)
第5章 イノベーション・プラグマティズムへ(ウォール街から官邸前へ;日本のプラグマティズム論 ほか)
著者等紹介
小川仁志[オガワヒトシ]
1970年、京都府生まれ。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。哲学者、徳山工業高等専門学校准教授。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。専門は欧米の政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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