講談社現代新書
歴史と外交―靖国・アジア・東京裁判

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  • サイズ 新書判/ページ数 324p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879712
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

日本外交の第一線に立ってきた元外交官が「昭和」の過ちを昇華せんとする体験的思索の書。歴史観なき外交を排し、日本とアジアを問う政治が歴史に変じ、歴史は政治に転ずる。そのダイナミズムをいかに掴み、「昭和」の過ちを昇華させるか。戦後外交の第一線に立ってきた外交官の体験的思索の書!

6年の“漂流”の後に――少し長めのまえがき
第1章 靖国神社と歴史認識
第2章 国家の矜持としての慰安婦問題
第3章 日韓の“失われた時”を求めて
第4章 トーゴー先生は台湾独立を支持しますか?
第5章 原爆投下をアメリカに抗議すべきか
第6章 私のなかの東京裁判
オール・ジャパンとして――あとがきにかえて


東郷 和彦[トウゴウ カズヒコ]
著・文・その他

内容説明

政治が歴史に変じ、歴史は政治に転ずる。外務省を辞めて考えたこと。第一線に立って戦った元外交官の体験的思索の書。

目次

六年の“漂流”の後に―少し長めのまえがき
第1章 靖国神社と歴史認識
第2章 国家の矜持としての慰安婦問題
第3章 日韓の“失われた時”を求めて
第4章 トーゴー先生は台湾独立を支持しますか?
第5章 原爆投下をアメリカに抗議すべきか
第6章 私のなかの東京裁判
オール・ジャパンとして―あとがきにかえて

著者等紹介

東郷和彦[トウゴウカズヒコ]
1945年、東京生まれ。1968年、東京大学教養学部卒業、外務省入省。三回の在モスクワ大使館勤務、ソ連課長、欧亜局長などロシア関係部署に計十七年間勤務。その他、条約局、経済局、在米大使館などで勤務。駐オランダ大使を最後に、2002年に外務省を退官。その後、ライデン大学、プリンストン大学、淡江大学、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校、ソウル国立大学で教鞭を執る。2007年末に帰国し、現在、テンプル大学日本校客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mazda

29
当初の予想通り、読み続けることが難しく途中棄権しちゃいました。「安重根は、多くの日本人の心をなごませ、韓国には立派な人がいたという謙虚な気持ちにさせ…」??韓国の併合を加速させた当事者ですが…。「東京裁判は外からの意思だが、日本が戦争責任について自分自身の意思表示をしたのは村山元総理のおわびで、重要な意思決定だった」??今だに日本の国益を損ねることに一生懸命な姿には、なんとも言えない哀愁が漂っていますが…。朝日の世紀の誤報が明らかになった昨今、この手の方々にはご退場頂くのがよろしいかと思います。2014/09/02

Miyoshi Hirotaka

21
東京裁判、靖国、韓国、台湾、原爆投下など歴史観を揺さぶる問題につき考えてきた軌跡を述べたもの。秀吉軍に拉致された陶工を先祖に、A級戦犯を祖父に持ち、外務省退官後は、各国で教鞭を取った著者にとって、歴史の中に自分自身を位置づける作業。情報戦やイデオロギーによる上書きに負ける訳にはいかないが、ヘイトと一括りにされてしまう低レベルの相互攻撃からは脱しなければならない。そのためには、左右の思想を鵜呑みにせず、自分の頭で整理し、自分の考えを作る地道な作業が必要。それをわが国のコンセンサスとして定着させる時期に来た。2019/04/26

mitei

9
自分は著者の歴史観とは少し違うところがあるが、外交官としての著者の体験から導き出された歴史観は非常に参考になるので是非一読することをすすめたい。2010/04/22

inokori

5
元外交官,しかも東京裁判でA級戦犯として裁かれた祖父と父の三代にわたる外交官の血を感ぜずにはいられない真摯な思考の軌跡.また,この外交官一家は豊臣秀吉の朝鮮出兵時に陶工として連れてこられた半島人を祖とするということも初めて知り,歴史の数奇さも感ぜずにいられない.扱われている主題は全て今なお多くの人々を動員しての議論を必要としており,著者の見解を全面的に受け入れるものではないが,外交の実務者としての視点からの歴史認識に気付かされるところが多数あった.名著.2009/04/12

Jinjin

4
靖国→政治的な問題についての政治的な判断を、宗教法人に任せてしまって良いのか。 慰安婦問題→アメリカが抱える矛盾、遊郭。 アジア→安重根、三国共通の銀行を、地域の安全保証を担う部隊を 戦争→東洋平和の願い、門戸開放、機会均等(自己権益のための恣意的な欲求) 東京裁判→戦争をおこなったこと自体を個人の責任に帰してその犯罪性を追及する根拠はどこにもない 嫌日教育→関係を築くつもりはあるのか 自分にできることは、民間レベルで交流を促進できる、語学力を生徒につけること。2015/12/12

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