内容説明
講談社児童文学新人賞50周年企画。5人の受賞作家が「初恋」をテーマに描く、YA世代のためのピュアフル・ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
赤とんぼ
25
菅野雪虫さんのファンなので、図書館でこの本をみつけて喜んで借りてきました。初恋リアルというタイトルから、甘酸っぱいかわいらしい恋の話を想像していたら、想像以上に大人な恋愛もあり、びっくりしました(^_^;)菅野さんの「マッチ売りの少年」は昔話のようなしみじみした感覚で、じわりと胸に落ちてきました。椰月さんの「恋の石」は『初恋じゃないじゃん!』と思いつつも(相手は初恋なの??)渋さと苦味に惚れました。初恋は甘いだけじゃなく、残酷だったり恐ろしかったりするのかもしれないです。そのあたりがリアルなんでしょうか?2014/07/09
ゆうみい
6
ヤングアダルト向けの初恋、というテーマらしいタイトルは香坂さん「初恋のたねは…」樫崎さん「ローリングストーン」くらい。菅野さんの「マッチ売り…」も初恋感はわかるのだけれど、平均的なYAには難しそうなカンジ(しかし、わたしにはヒット)。他2作はさらに大人向けで、多分中学生の私にはヒットしなかった(アラサーには再びヒット)。想定したものとは違うおや?はありながらも、これはこれで面白かったのでした。2021/12/05
きなこ
5
菅野雪虫さん目当てで読みました。初恋リアルという題名に合わず、キラキラして甘酸っぱい恋の話ばかりではありませんでした。やっぱり、菅野さんの「マッチ売りの少年」が一番面白かったです。切なさややるせなさを感じましたが、児童書にしてこういうテーマを持ってくるところが良かったです。それにしても、全ての作品が初恋って感じがしない…。特に「東京プリン」と「恋の石」は初恋では無いでしょう。2016/03/06
遠い日
3
女性作家5人によるアンソロジー。どなたも気になっている作家さんです。樫崎茜さんは、これくらいの分量の作品のほうが馴染むね。香坂直さんの瑞々しさはこれまでどおり。恋の話だから甘さもちょっぴり加わった。片川優子さん、椰月美智子さんはもう安心して読める。恋する時間の流れや、心のたゆたいが新鮮な感じでどれも好ましかった。2009/11/27
にたま
2
初恋の甘酸っぱい話を期待していたのですが、どちらかといえば切なさとやるせなさが前面にあった作品集。ちょっと期待はずれです。リアルすぎて自分の初恋を思い出して若干へこみました。でも「恋の石」は割と好みです。2010/12/24