出版社内容情報
戦没者法要、海外での神社創建、伝道という宣撫活動……。仏教、神道、キリスト教等は戦争といかに相対したか、気鋭の研究者が描く。
「悪魔を懲らしめねばをかぬ」、「これは日本信仰と西洋思想との戦いである」――。「殺生」を禁ずるはずの宗教が、戦争、そして戦争協力を正当化するに至った論理とは。大日本帝国の時代、ミッションスクールでおこなわれた神道儀礼、銃後の守りを演出する戦没者法要、海外につぎつぎと建立される神社など、諸宗教の軍・政府との相互依存の全貌を、非戦論・抵抗の系譜とともに描き出す。
【著者紹介】
一九七六年、長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。現在、慶應義塾大学法学部教授、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員。博士(法学)。専攻は近代日本政治史・政治思想史・宗教行政史。主な著書に、『西南戦争――西郷隆盛と日本最後の内戦』(中公新書)、『福沢諭吉の政治思想』(慶應義塾大学出版会)、『福沢諭吉「官」との闘い』(文藝春秋)、『明治の政治家と信仰――クリスチャン民権家の肖像』(吉川弘文館)などがあり、講談社選書メチエに、『近代日本の戦争と宗教』がある。
内容説明
「悪魔を懲らしめねばをかぬ」「これは日本信仰と西洋思想との戦いである」―。「殺生」を禁ずるはずの宗教が、戦争、そして戦争協力を正当化するに至った論理とは。非戦論・抵抗の系譜とともに、大日本帝国の時代、諸宗教の軍・政府への協力の全貌に迫る。
目次
第1章 「二十世紀」の到来―キリスト教公認と宗教政策
第2章 総力戦と大陸への飛躍―第一次世界大戦と布教権
第3章 新国家建設と「新理想郷建設」の模索―満州事変と日本宗教
第4章 大陸での「勢力拡大」―日中戦争と戦時協力
第5章 対米英決戦下の精神界―太平洋戦争と仏教・神道・キリスト教
著者等紹介
小川原正道[オガワラマサミチ]
1976年、長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。現在、慶應義塾大学法学部教授、ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員。博士(法学)。専攻は近代日本政治史・政治思想史・宗教行政史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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三上 直樹
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