出版社内容情報
長田 弘[オサダ ヒロシ]
著・文・その他
いせ ひでこ[イセ ヒデコ]
著・文・その他
著者等紹介
長田弘[オサダヒロシ]
詩人。1939年福島市生まれ。早稲田大学卒業。毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞、講談社出版文化賞、詩歌文学館賞、三好達治賞など受賞多数
いせひでこ[イセヒデコ]
伊勢英子。画家、絵本作家。1949年札幌市生まれ。13歳まで北海道で育つ。東京芸術大学卒業。野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞美術賞、講談社出版文化賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
239
今日、あなたは空を見上げましたか。毎日見上げています。雲のない空も、雨の匂いも、夜の光も、友のように近くに感じています。ありがとう、いつも伝えています。樹木を友人だと考えたことがありますか。毎日そこにいてくれくれるので、少し苦しくなってきたら、そっと触れています。遠く離れていても、変わらぬ温もりを感じています。涼しくなるほど恋しくなります。好きな花を7つあげられますか。はい。移ろう美しさを届けてくれる花と一緒に空を見上げています。耳を澄ますと潮風が聴こえてきます。目を瞑ると遠く海鳥が夕陽に染まっています。2023/08/19
やま
228
ページを開けたら、淡い、優しい色が目に飛び込んできました。 文字を読まず、ただ絵を見て最後のページまで見ていきました。 いい絵ですね。 色遣いがいいです。 2度、3度と見ていきます。 飽きることがないです、柔らかな、大胆な、見る人を惹きつけずにはいられない様な・・・。 文章を読んで、う、ぅ・・・、言葉に詰まってしまいました。絵は、いせひでこさん。文は、長田弘さん。 2013.07発行。字の大きさは…大。 🌿続く→2020/09/21
けんとまん1007
211
とても深い1冊。言葉を信じられるのか?同じ言葉であっても、人の数だけの捉え方があると思う。今の時代は、どうなんだろうか。言葉が、使い捨てのように扱われている部分が、とても多いように思う。もちろん、言霊がこめられている場合も、少ないがあると思う。それにしても、いせさんの絵と、こんなにもフィットするものだろうか。ただただ、この世界に身をゆだねるしかないし、そうすることで、自分のこころ・細胞がリフレッシュできるようだ。2014/07/07
kanegon69@凍結中
210
最近できていないこと、今までほとんど意識していないこと、真の心の豊かさとは何か、生きにくい今日にあって生きるとはどういうことか、幸せとは何か、「わたしたち」とはいったどこまでなのか、一日一日を大切に生きられているのか、自然や生きとし生けるものを慈しむ心をもっているのか、長田さんにたくさん問いただされた気がします。私は座禅を組んで目をつぶり、修行僧たる長田さんから、警策を肩と背中に何度も撃ち込まれたようでした。いせさんの淡く鮮やかな絵が一層長田さんの質問を際立てています。定期的に読み返したい一作!実に深い!2019/12/03
seacalf
208
気持ちが俯いたり頑なになったりした時に効きそうな詩の絵本。余裕がないからと萎縮して、くしゃくしゃの紙のように丸まってしまった心をまた四方に優しく伸ばしてくれるような、そんな効果がありそう。仕事に追われてせかせかした時間を送っていると、空を見上げたり立ち止まって草木を観察したり、雑貨屋に立ち寄ってあれこれ物色してみたり、単にぼーっとしたり、そういう貴重な時間をないがしろにしてしまいがちだ。特に最近部署が変わって余裕のない毎日を送っている自分に、長田弘さんの言葉は健全さを測る良いバロメーターになってくれた。2021/01/20