内容説明
中国は「宿命の隣国」だ。好き嫌いによらず、付き合わざるをえない。まして昨今では、中国経済の今後が日本の運命を左右することが明らかになってきた。世界的な金融危機をもはねかえす「力」を見せつける一方で、バブルなどの問題も露呈。中国は何を目指しているのか。庶民の声、上層部の思惑も交えて、核心に斬り込む。
目次
第1章 なぜホンダ工場で過激なストライキが発生したのか?(中国の「不動産バブル」は本当に崩壊するのか?;中国は日本の「バブル崩壊」をよく研究している ほか)
第2章 グーグルはなぜ中国から撤退したのか?(上海万博は巨大中国の躍進と混沌を映す鏡;中国の「ネットユーザー」の実像とは? ほか)
第3章 なぜ中国は餃子中毒事件の犯人逮捕を突然発表したのか?(中国が空母建造を急ぐ狙いは何か?;なぜ東シナ海ガス田の共同開発は進展しないのか? ほか)
第4章 日本製の粉ミルクが中国で爆発的に売れているのはなぜか?(中国人の健康を脅かす「下水油」とは?;日本製の粉ミルクが中国で爆発的に売れているのはなぜか? ほか)
第5章 上海万博のテーマ曲は本当にパクリだったのか?(日本はもはや「大国」ではない?;中国人の「強国意識」は本当に高まっているのか? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さゆ
3
中国ネットのブログや中国人モニターからサーチした情報に基づいた中国の現状が書かれていました。 池上彰のもろもろの本とテイストが若干にていました。こういう本を読むと日経新聞の記事が今まで以上に深く理解できます。記事の背景まで見えてくるので新聞が楽しく読めます。2011/12/20
メガネ
3
中国の現状、本音がよくわかる内容だった。研究所が出版するだけあって、説明も丁寧でわかりやすい。2011/03/09
シュラフ
0
【保八】中国経済の8%成長問題がよくいわれるが、年間2000万の新規就労人口の雇用受け皿確保のため年率8%の経済成長が必要で2009年に「保八」のスローガンが掲げられた。【投機】中国経済の問題点は、企業・個人ともに銀行から借りた資金を設備投資ではなく株式・不動産の購入に向かうこと。金融市場が整備されておらず投資先が株式・不動産ぐらいしかないため投機マネーの集中で相場は暴騰する。【民度】"下水油"の話。中国では、家庭の台所から流れて排水管にたまった廃油をすくい上げてろ過した食用再生油が約1/10とのこと。2012/08/18
こうちゃ
0
中国で今起こっていることを、中国ネットのブログ・中国国内モニターからリサーチして解き明かす。ちなみにデータは2年前のもの。2012/10/01
GEO(ジオ)
0
やや説教臭い部分があるが、まあ楽しめた。2011/01/06