角川SSC新書<br> 6枚の壁新聞 - 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録

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角川SSC新書
6枚の壁新聞 - 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047315532
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0295

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

49
2011年7月刊。3.11で被災した地元の新聞社が、機材が壊滅し記者の安否も不明な状態ながらも、正しい情報を求める人の思いに応えたい一心で手書きの壁新聞を発行、地元紙の意地を見せつけた記録。時間が経つなかで、復旧や激励など希望の持てる情報を伝えたいと編集方針が変化。しかし被災状況を詳しく伝える情報を切り落とすと命がけで取材する記者の努力をないがしろにしてしまうのではないか、という葛藤が生じたといいます。津波で顔まで水に浸かり、家ごと流される被災者を目撃しながら九死に一生を得た熊谷利勝記者の記録が圧巻。2020/03/13

かんちゃん

34
社長を含めて僅か28人のローカル新聞社、石巻日日新聞の奮闘の記録。震災直後、記者たちは災禍の中でそれぞれに取材を続ける。平時でも1万部程度の発行部数でしかない。虎の子の輪転機が動かなければ為す術はない。しかし、記者たちも若さと根性では負けていなかった。よもやの奇策が手書きの「壁新聞」。避難所に張り出された壁新聞の発信力や情報の正確性には疑問がある。ただ、情報を集めよう、伝えようという気概は賞賛に値する。蛇足ながら、記者たちは行く先々で知り合いに出会っている。これもまた「地元民による地元紙」の良さだろう。2016/03/08

遅筆堂

32
東日本大震災関係の本は勉強のためにそれなりに読んでいるが、これは良い。被災者としての視点であるので非常に勉強になる。石巻市役所内の様子も書かれており、この情報は貴重だ。国・県は別として、被災者でもある末端の役所が罵倒されるがごときに書かれることが多い中で、どういう状況であったのかがそれなりに判る記述だ。4月2日3日と被災地に出向いたが、被災者が支援物資搬送車両と表示された私たちの車に向かってお辞儀をする姿を思い出す。この本を読んでみると被災者の状況がリアルにわかり、あらためて涙が出そうになる。2012/06/30

百太

28
震災の年に、このドラマや報道を見ていて、当書籍を読んでいたつもりになっていました。 本署では、石巻中心部の当日の様子が克明に描かれていて、「そうだったのか」と改めて解った事が多かったです。 2017/03/21

takayo@灯せ松明の火

25
あの時・・私達はTVにかじりついて未曽有の災難を見聞きした。だが、まさに災中の方たちには、自分達が一番知りたい情報を入手する手立てはなかったのだということをまざまざと突きつけられる。空港を飲み込む津波やコンビナートの火災、そして原発事故。全国に向けて発信されるそれらの情報とは別の情報が知りたい。個人の安否そして生活していた地域の被災状況。時刻までが解らない!!不安感に押しつぶされることなく、「壁新聞」という形で発信しつづけた方々に本当に頭が下がります。2011/08/16

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