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内容説明
戦国から徳川時代にかけて生きた最初の「日本教徒」ハビアンに現代日本人は何を学ぶべきか?論理なき日本知識人の思想構造の基準を探求する。
目次
最初の日本教徒
破文の思想
恩という意識
世捨ての権利
叛逆の意味
勝者と敗者
個人と秩序
神と人(殉教;懺悔)
日本的普遍主義
すべてを“破した”後に
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
評論家。日本研究者。300万部を超える大ベストセラー『日本人とユダヤ人』の著者イザヤ・ベンダサンといわれている。1921年生まれ。42年青山学院高商部卒。砲兵少尉としてマニラで戦い捕虜となる。戦後は山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。日本文化と社会を批判的に分析していく独自の論考は「山本学」と称され、日本文化論の基本文献として今なお広く読まれている。91年没(69歳)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紙狸
7
単行本は1976年刊、2008年に文庫化された。16世紀後半に生まれた日本人ハビヤン(キリスト教名)の著述を分析し、「日本教」の核心をすくいとろうという試み。ハビヤンは禅宗の僧であったが、キリスト教徒となり、棄教した。仏教、神道、キリスト教を次々と否定していった訳だが、その実、一貫していたものがあるーというのが著者の主張。キリスト教という普遍的(と西洋人は信じていた)宗教との接触によって、日本という小世界の普遍主義があらわになったという。歴史の知識や古文の読解が求められ、読むのに苦労した。2021/03/27
Happy Like a Honeybee
0
なぜ日本にキリスト教が布教しなかったのか。為政者たちの弾圧は歴史を学べば自ずと理解できる。本書の主人公、ハビヤンは神話を否定するなど科学的思考者である。朱子学が主流の当時、林羅山との論争。パイオニアでありながら、棄教したり謎の多い人物である。本書を片手にキリスト教と日本の位置付けは参考になるはず2014/05/02
ja^2
0
著者が「序にかえて」で「難解ではないはずだ。引用文が1600年頃の日本語という点を除けば」と言っているが、その引用文がこの本のかなりを占めているのだから、私にとってはチョー難解だった。▼そのうえ、平家物語はハビヤン版はもちろん、オリジナルも理解していないのだから、その理解を前提に書かれていてはお手上げの感がある。▼ただ、そうしたなかでも、薄々分かったのは、我々日本人の無宗教状態の根源が、「ナツウラ(自然)の教え」にあることだ。それは、「武士道がとって代える」とした新渡戸稲造よりもしっくりくるものがあった。2013/05/04
Katsusuke Taira
0
test2019/02/17