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内容説明
ユダヤ人との比較というユニークな視点から展開される卓抜な日本人論。高いコストをかけて保険に入るユダヤ人、安全と水は無料が当たり前と考える日本人。機密を守り通すユダヤ人、「青竹を割ったように」「腹蔵無く」話す日本人。ユダヤ人とは、道路に裸のまま放り出された子供であるのに対して、日本人は甘やかされたおぼっちゃんだと著者は指摘する。ユダヤ人がなぜ迫害されてきたのかを徹底考察、アメリカという「帝国」亡き後の日本にも国際社会からの迫害が起こり得ると警鐘を鳴らす。みずからの戦争体験を踏まえ東西の古典、宗教を追究した深い歴史観を抱く山本七平ならではの日本人論の金字塔。
目次
安全と自由と水のコスト―隠れ切支丹と隠れユダヤ人
お米が羊・神が四つ足―祭司の務めが非人の仕事
クローノスの牙と首―天の時・地の利・人の和
別荘の民・ハイウェイの民―じゃがたら文と祝砲と西暦
政治天才と政治低能―ゼカリヤの夢と恩田木工
全員一致の審決は無効―サンヘドリンの規定と「法外の法」
日本教徒・ユダヤ教徒―ユーダイオスはユーダイオス
再び「日本教徒」について―(その二)日本教の体現者の生き方
さらに「日本教徒」について―(その三)是非なき関係と水くさい関係
すばらしき誤訳「蒼ざめた馬」―黙示的世界とムード的世界
処女降誕なき民―血縁の国と召命の国
しのびよる日本人への迫害―ディプロストーンと東京と名誉白人
少々、苦情を!―傷つけたのが目なら目で、歯なら歯で、つぐなえ
プールサイダー―ソロバンの民と数式の民
終りに―三つの詩
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
評論家。日本研究者。1970年、『日本人とユダヤ人』を「イザヤ・ベンダサン」名義で刊行し、300万部を超える大ベストセラーになり世の中に衝撃を与えた。現在でも「日本人論」に関して大きな影響を与えている。1921年生まれ。1942年、青山学院高商部卒。砲兵少尉としてマニラで戦い捕虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。その後、『私の中の日本軍』『日本教の社会学』『帝王学』『昭和天皇の研究』『聖書への旅』『論語の読み方』など多数の著書を刊行。日本文化と社会を批判的に分析していく独自の論考は『山本学』と称され、日本文化論の基本文献としていまなお広く読まれている
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感想・レビュー
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James Hayashi
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