角川選書<br> 日本仏教入門

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角川選書
日本仏教入門

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035379
  • NDC分類 182.1
  • Cコード C0315

出版社内容情報

法華経の受容と仏教の土着化など数々の視点から、日本仏教の深化と多様性を検証。道元や親鸞の鎌倉新仏教を日本仏教の最高峰とする通説を乗り越え、宗派を超えてダイナミックに展開する日本仏教の全体像を描きだす。

内容説明

日本仏教とは何か?高麗版大蔵経の伝来、法華経の受容と仏教の土着化、本覚思想など数々の視点から、日本仏教の深化と多様性を検証。道元や親鸞に代表される鎌倉新仏教を日本仏教の最高峰とする通説を乗り越え、明恵など南部系祖師たちの革新的思想や民衆の信仰、そして密教が秘める力を発見する―。神仏が支えあう構造を背景に、宗派を超えてダイナミックに展開する日本仏教の全体像を鮮やかに描きだす。

目次

「日本仏教」への視座―日本人の死生観から
第1部 日本仏教をどう見るか―「方法論」の定礎
第2部 日本仏教の始まり―仏教はいかに受容されたか
第3部 日本仏教の浸透―信仰と理論の諸相
第4部 日本仏教の展開=転回―実践への問い
日本仏教の近代―“顕冥”の精神構造と日本仏教の新たなパラダイム

著者等紹介

末木文美士[スエキフミヒコ]
1949年、山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、国際日本文化研究センター教授、総合研究大学院大学教授、東京大学名誉教授。比較思想学会会長。専門は仏教学・日本思想史。仏教を含めた日本思想史・宗教史の研究とともに、広く哲学・倫理学の文脈のなかで、現代に生きる思想としての仏教のあり方を模索(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中年サラリーマン

18
大陸の仏教と比べて日本仏教はかなりの独自性を持っている。だのに仏教の文献だけ読んでいて日本仏教がわかるのか?ということで歴史学、民族学など多視点で日本人がどう仏教を受容してきたかを述べた本。2014/05/10

umeko

7
切り口が多彩で面白かった。なんでもありな日本人の宗教観は、無秩序なわけではなく、実は秩序の上にある然るべき姿なのだと感じた。2016/07/29

owlsoul

6
インドから中国・韓国を経て日本へと伝来した仏教は、日本独自の変容を遂げ現代に息づいている。アカデミズムの世界では、個人の信仰心こそが宗教の根幹であるという価値観から「鎌倉新仏教中心論」が主流となった。しかし、左翼運動の停滞で進歩主義が見直されるようになると、密教の再評価と共に「顕密体制論」が注目される。いずれにしろ、アカデミズム的仏教観は西洋近代の枠に入ることを目的とし、実際に我々の社会で根付いている儀礼的な「葬式仏教」を黙殺した。しかし、著者はこの「葬式仏教」こそ他に類を見ない日本独自の近代仏教だと説く2022/09/03

Masatoshi Oyu

5
かつて丸山真男は日本には基軸になる思想がないといったが、筆者はそれは日本仏教だとする。確かに古代から一貫して大系だって伝わっているのは仏教だけだ。筆者は、東アジアのなかでも独特な発展を遂げた日本仏教の再評価を行い、近代日本人の精神構造を顕と冥の世界に別ける。そしてそれぞれ上部構造は西洋近代と神道、下部構造を儒教と仏教が占めるとする。その中で、従来批判的に言及されてきた葬式仏教も積極的な評価を与えるとともに、イエ意識の崩壊や少子高齢化でその基盤が危うくなっていることも指摘し、今後の日本仏教の課題と指摘する。2022/02/18

joymanChaneD

1
「入門」の文字につられて読み出した無学な自分にとっては、かなり難しい内容も多かったが、分からない単語を調べつつ読み進めていくうちに、日本仏教の全体像を掴むことができたかなと思う。2022/10/15

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