角川選書<br> 宇宙137億年の歴史―佐藤勝彦最終講義

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宇宙137億年の歴史―佐藤勝彦最終講義

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034655
  • NDC分類 443.9
  • Cコード C0344

内容説明

今から137億年前、熱い火の玉(ビッグバン)として生まれた宇宙。それ以前の宇宙はどんな姿をしていたのか。宇宙の現象を素粒子で解く「素粒子論的宇宙論」に基づき、宇宙創生の謎に迫るインフレーション理論を世界に先駆けていち早く発表した著者。湯川秀樹に憧れて入学した京都大学での若き日々、そして益川敏英、小林誠などノーベル賞科学者との出会いと共同研究など、研究の軌跡を辿りながら最新宇宙像に迫る「最終講義」全記録。

目次

序章 宇宙創生への旅―137億年の彼方へワープ(世界中いたるところにあった、宇宙創生の神話;宇宙創生の音が聴こえる―インドの“宇宙創生神話像” ほか)
第1章 超新星爆発の研究から「宇宙の始まり」の解明へ(科学少年は、湯川博士の京大を目指した;はじめは宇宙人からの信号とまちがえたパルサーの発見 ほか)
第2章 素粒子論的宇宙論の入り口に立って(素粒子論的宇宙論へのきっかけとなったアイデア;世の中には4つの力がある ほか)
第3章 インフレーションによって解決した問題(どのようにして100桁の精度で宇宙がつくれるのか?―平坦性問題;情報伝達の限界=「光速」にも超えられない壁があった―地平線問題 ほか)
第4章 なぜ今、第2のインフレーションが起こったのか?―未解決の問題と「人間原理」(GUTで、X粒子を仮定する;陽子が崩壊するなら、物質宇宙は消滅する! ほか)

著者等紹介

佐藤勝彦[サトウカツヒコ]
1945年、香川県生まれ。74年、京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士課程修了。北欧理論物理学研究所客員教授、東京大学理学部助教授を経て、東京大学大学院理学系研究科教授。2009年3月、定年退官。現在、明星大学理工学部物理学科客員教授、東京大学数物連携宇宙研究機構特任教授。専門は宇宙論と宇宙物理学。特に宇宙の創生と初期宇宙を研究し、1981年に「インフレーション理論」を提唱、宇宙論研究の世界的牽引者となる。90年、仁科記念賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

18
退任記念公園を一般向けにサイエンス・ライターの長谷川氏と書き直したということだが、それでもさすがにこれまでの著者の啓蒙的な入門書と比べると内容は高度で難解。といってもそれは一般向けへ限界までわかりやすくしてなおの難解さであって、ビッグバン理論から4つの力の統一理論への試みなど、宇宙論の歩みをたどりながら自然な形で宇宙の歴史や超新星爆発など星の盛衰も扱い、そして研究上の難問を一挙解決する手段として満を持しての著者自身のインフレーション理論による解決と今後の研究の課題など見事に練られた名講義、語りが堪能できる2017/02/12

斑入り山吹

7
おもしろかった!前半まではまだついてこれた (ことにしよう)。だけど、標準模型と大統一理論などの枠組みのはなし、やたらと出てくる粒子の数々、クォーク、レプトン、グルーオン等々、わけが分からん。目で見えないものをあーだのこーだのと、分からない人間から見ると、凄いことをやっているのかやっているのか見分けがつかない。人間原理がおかしかった。宇宙の始まりの話など、宗教論とうっかり勘違いしても仕方ないかもしれない。そういう意味でも観念的。実験するとなると、やたらと壮大になっちゃうしね。宇宙って、おもしろい!2010/12/26

BIN

5
日本の宇宙論第一人者と言える佐藤勝彦先生の退任前の最終講義を一般向けにまとめられたもの。佐藤先生の大学院時代からの研究を交えて、超新星爆発やインフレーション宇宙論など宇宙全般的に丁寧に解説してくれていてわかりやすい。院生時代の中性子星の研究で素粒子物理学を学び、それがインフレーション宇宙論につながっていたとは知りませんでした。そのため素粒子物理学にも結構触れられている。アラン・グースとの争いで焦っていたのはちょっと笑えました。今まで読んできた宇宙論関連の本では一番わかりやすかったかも。2018/02/23

ペカソ・チャルマンチャイ

5
今まで読んだ佐藤先生の本の中で一番難しかった。これでも一般向けなんですね。インフレーション理論のキモである、真空のエネルギーと、宇宙の再加熱が理解できました。2015/08/15

月猫夕霧/いのうえそう

4
インフレーション理論の佐藤勝彦先生が、最終講義として今までの研究を纏めて話したものに、一般向けにするためにいろいろ情報を付加した本です。なるほど宇宙の初期はとても小さかったからそれに素粒子の理論をぶつけてみましたって話からインフレーションやマルチバースが生まれてきたのか。と判った風に書きましたが、量子力学が良く判ってないので、途中話についていけなくなることも多くて。量子力学、さすがにもう一度勉強しなおさないと。2021/11/18

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