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内容説明
ゲームが好きな普通の高校生アクトがある日、裁判官をしている姉のツカサと共に召喚された異世界は…日本の文化を模倣する“チヨダク王国”!?ゆるふわな王女のエクスタシアから、この国の民を正しくお裁きする裁判官になってほしいと依頼されるアクトたち。早速、難題となっていた殺人罪に問われる勇者の裁判を依頼されたことから、アクトは世俗に疎くてファンタジーな異世界の常識を知らない姉の補佐官を務めることになるのだが―!?ひとクセある弁護士や検察をはじめ、アクトたちの異世界生活を補佐するメイドのシロも巻き込み、審理は意外な展開を見せていく!第16回新人賞“最優秀賞”受賞作、厳粛に、開廷!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
28
【電子】アラサー美人裁判官のツカサとその義弟アクトが日本を模した異世界『チヨダク王国』に召喚され、殺人の罪に問われる勇者の裁判を任される物語。著者が裁判所にお勤めとのことで、裁判の手続きや主張の仕方など裁判所の役割がリアリティをもって描かれています。それにファンタジー&ゲーム要素を加えることによって、裁判という固くなりがちな主題がエンターテインメントとして昇華されているのです。また被告人である勇者の半生を振り返る人間ドラマにもなっているのも良かった。大変面白い作品でした。続きも楽しみにしています。2021/04/17
まっさん
27
★★ MF文庫新人賞最優秀賞受賞作品。ライトノベルでは初めて見る、裁判を軸に扱った物語。敏腕裁判官として腕を振るうツカサとその義弟のアクトが異世界転生し、日本の文化を色濃く反映するチヨダク王国で真の裁判を行うという展開が繰り広げられる今作だが、当初想定していた以上にしっかりと裁判要素を描いていた部分はかなり好印象だったものの、それに参加する登場人物や動機・判決に至るまでの過程などはかなり緩い雰囲気で描かれており、個人的にお堅い裁判要素と緩い世界観がどこかちぐはぐな印象を受け、読み味があまり良くなか→2021/06/23
かっぱ
18
日本文化を模倣したチヨダク王国に召喚された裁判官とその弟が裁判の在り方を紡いでいく異世界ファンタジー。裁判といった小難しい題材をポップに噛み砕いて描いてみせた手腕はお見事。異世界ならではの独特な側面で置いてけぼりになるかと思いきや、異世界を舞台にしながらも現代日本をベースにしているからとても想像もしやすい面もあったのは良いところだ。かなりデフォルメされている面はあるだろうけど、こういう形で裁判の知識に触れることができたのは新鮮な体験だなあ2021/03/30
おにおん
14
現実世界で裁判官を務める姉と主人公が、日本そっくりの異世界に転移して、裁判官・補佐官として国をより良い方向へ導いていく…という内容です。裁判を題材にしたラノベは珍しく、内容理解できるか不安でしたが、要所で解説が入っていてかなりテンポよく読めました!読みやすくデフォルメされてるとは思いますが、裁判のざっくりとした流れを把握できて、新鮮さを味わうことができました。次巻も発売されるみたいなので購入します!!2021/03/29
真白優樹
11
普通のゲーム好きな少年と、裁判官を勤める義姉が日本を模した異世界に召喚され、裁判官となる物語。―――裁け。絶対公平の、その厳格な力で。 時に裁判官の足となり奔走し、頭脳となり知識を授け。実際の裁判を元にした緊迫感のある異世界裁判の中、それぞれの想いが絡み合う物語であり、まるで引き込まれるかのようにのめり込ませてくれる、正しくここにしかない面白さのある物語である。裁判の先に見出した新たな目標へいつか辿り着けるのか。果たして、次に被告人として席に立つのは誰となるのか。 次巻も勿論楽しみである。2021/03/25