内容説明
飼い主に捨てられた犬と虐待を受けていた介助犬訓練士。ほんの小さな幸せをつかみとろうしたのだけれど…この世界の片隅で、犬とヒトとが信じ合えた365日の奇跡の物語!
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1998年、『血塗られた神話』で作家デビュー。『無間地獄』『カリスマ』などノワール小説で一世を風靡する一方、2003年に“純恋小説”の『忘れ雪』を発表、ベストセラーになる。以降、裏社会を舞台にした“黒”作品と純愛系の“白”作品の対照的なジャンルでそれぞれ読者の圧倒的な支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミーコ
51
感動作ならイイなぁ と淡い期待を抱いて読んだのですが・・・ 予想通りの作品でした。 達郎の辛い過去は分かるけど、好きになれず・・・ 奥さんの涼さんが勿体なく感じます。真中が、愛犬チャコの話を語ってる所にはホロリと来ました。最後に達郎の足がどう回復したのかを書いておいて欲しかったです。介助犬の説明は良かったと思いました。 「アサシン」のようなお話を又 書いて頂きたいと思います。2015/06/23
たらこ
45
真ん丸の大きな瞳でいつも私の話を聞いてた愛犬を思い出して涙が…父から虐待を受けた達郎と飼い主に虐待を受けて血塗れで放置されてたテレサ…泣ける要素は揃ってたんですが、どうにも達郎に共感が持てず…寂しい思いをしたであろう先住犬三頭の事と達郎に大怪我させた元飼い主の事があやふやに終わりで、えっ?いちばん涙したのは涼の愛。2014/11/07
そのぼん
39
公園に捨てられていた犬を、介助犬を訓練する仕事をしている男性が拾ったことから展開していく物語でした。怪我をした犬と過去にトラウマがある主人公の心の再生物語といった感じでした。展開が早かったので一気に読めました。2015/03/15
yukision
26
介助犬の訓練や規則,試験のことなど知ることが出来た点はよかった。犬の話は感動的なものが多くてそれを期待して読んでいるというのもあるけど,それを狙いすぎてちょっと醒める部分も。希望としてはここまで不幸が襲わなくても,とも思ったが,ともかくテレサの健気さには泣けた。2019/10/03
こうちゃ
20
飼い主に虐待され血だらけで捨てられていた黒ラブを救ったのは、子供の頃父から虐待を受けていた介助犬訓練士達郎・だった。テレサと名付けられた黒ラブが起こす二つの奇跡と、これでもかと襲い掛かる悲劇。白新堂と黒新堂の二面性を持ち、表紙の黒ラブの円らな瞳をずっと見ていたくなるような物語。救いのあるラストで良かった。認知度の低い介助犬に関しての、理解が深まるいい機会になった。2015/01/13