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  • サイズ 46判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041088296
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

羽柴秀吉と千利休に雇われ、謀反人と逃げ延びた敵を探す旅をしていた曾呂利新左衛門は、信長に反旗を翻し、有岡城から逃走する荒木村重を偶然捕らえた。この首の価値はいかに。曾呂利は、信長が狙う荒木村重の身柄を千利休に託すのだった。一方、丹波篠山の農民・茂助は、播磨へ向かう秀吉の軍勢を目撃し、戦で功を立てようと、雑兵に紛れ込むのだった。だが、思わぬ敵の襲撃が茂助の運命を狂わせていく──。信長、秀吉、光秀、家康を巻き込み、首を巡る戦国の饗宴が始まる。書き下ろし歴史長編。

内容説明

羽柴秀吉と千利休に雇われ、謀反人と逃げ延びた敵を探す旅をしていた曾呂利新左衛門は、信長に反旗を翻し逃走する荒木村重を偶然捕らえた。この首の価値はいかに。曾呂利は、荒木村重の身柄を千利休に引き渡すが―。信長、秀吉、光秀、家康を巻き込み、首を巡る戦国の饗宴が、今始まる。

著者等紹介

北野武[キタノタケシ]
ビートたけし。1947年、東京都足立区生まれ。72年、「ツービート」結成。漫才ブームとともに絶大な人気を誇る。89年、『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年、『HANA‐BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。2010年、フランスの芸術文化勲章の最高章「コマンドール」を受章。18年、旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

193
北野武初の時代小説。 落語家の始祖とも言われる曽呂利新左衛門を語り部に、桃太郎(信長)・犬(光秀)・猿(秀吉)・キジ(家康)に例えて、本能寺の変へのてんやわんやが描かれる。戦国の世の凄惨さがシニカルな笑いを伴って率直に書かれていて、作者の多芸ぶりを感じさせます。お笑い界の桃太郎は、まだまだ健在で、首が繋がっていると言えそうです。2020/07/24

とん大西

116
歴史小説としては変化球。自分の中の無意識歴史小説ルーティンがあるせいか、どことなく読みづらかったのが正直なとこ。が、こんな書きぶりも斬新といえば斬新で、虚無感漂う本能寺異聞といった感じが楽しめました(だいぶ斜め読みしたが…)。まぁ、とにかく信長も秀吉も俗でゲスい。光秀や家康も英傑とは程遠い小物っぷり。企みだらけで下心丸出しの本音トークや下級兵士らの獣のような浅ましさには若干辟易。ただ、実際はこんな荒んだ心情、渇いた光景だったんかも…と思えてしまうきわめて映像的な本作。北野ワールドですかね。2020/08/08

ウッディ

111
ビートたけしの初歴史小説。信長に反旗を翻し、首を挙げられた荒木村重が、実は生きていて明智光秀の参謀となり、本能寺の変の黒幕が秀吉であったという新解釈の物語。タイトルの「首」は、侍の武功の証でありながら、誰のものかわかったものではないという痛烈な皮肉が込められている。芸人でもある曽呂利新左衛門の語りで進んでいくストーリーで、犬の光秀、サルの秀吉、キジの家康が、暴君になった桃太郎を成敗するという小噺にたけしさんらしい毒が込められていました。ただ、面白かったかと言われれば、それほどでも・・・そんな一冊でした。2020/05/31

keroppi

85
北野武監督の映画最新作は、時代劇。しかも本能寺の変。https://movies.kadokawa.co.jp/kubi/ それを知って原作となる本書を読んだ。軽いタッチで描かれているが、秀吉や光秀始め、登場人物たちのゲスさは、北野武らしい。文で読むとサラリと過ぎていく切り落とされた首だが、映像となるとどうなるのか。その残酷描写がカンヌでどう見られるのか。興味があるところ。2023/05/15

bura

81
これは「戦国版アウトレイジ」上方落語の始祖と言われた曽呂利新左衛門を語り部に信長、光秀、秀吉、家康の戦いの中で、百姓の茂助が狂気の戦さの中をのし上がっていく物語でもある。首を狙い差し出すことで下克上の世を生き抜く茂助、新左衛門、チビとデカブツ。首こそが戦う事の虚しさを象徴している。「暴力と権力」が全てだった時代を描くこの小説は、むしろ映画のシナリオを読んでいるような高揚感があった。構想30年、生前の黒澤明が「ビート君、この映画もしかしたら七人の侍に並ぶかも」と話したと言う。ますます期待は高まっていく!2023/07/27

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