芦田川

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芦田川

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041052709
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

平穏な家庭が音をたてて崩れていく…闖入者は母そして妹。濃密な愛憎小説!老いてなお「女」でいつづける母・登勢の奔放な性を嫌悪し、実家を飛び出した不器用な姉、千歳。
穏やかなだけが取り柄の凡庸な夫の伸幸とマイホームを構え、子どもにこそ恵まれなかったが、望んでいた人生を手にいれたと信じて疑わなかった。父違いの美しい妹・ユキがある日、転がり込んでくるまでは――高度経済成長期、重工業都市として発展していく福山の芦田川河口を舞台に、母と娘の葛藤、男と女の溝、生きることのどうしようもなさを、濃密に描ききった、著者の最初で最後の現代小説!

水鶏たたく
うたかたの恋
恋々と
ハスの葉の雨雫
ゆく河の水は絶えずして

今井 絵美子[イマイ エミコ]
1945年広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業後、画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入る。2003年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞受賞。主なシリーズに「立場茶屋おりき」シリーズ、「照降町自身番書役日誌」シリーズなどがある。15年「立場茶屋おりき」シリーズで第四回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。

内容説明

老いてなお「女」でいつづける母・登勢。そのあけすけで奔放な性を嫌悪し、実家を飛び出した不器用な娘、千歳。やがて凡庸ながら温厚な夫と結婚し、憧れのマイホームを構え、幸せな人生を手に入れたと信じて疑わなかった。種違いの美しい妹・ユキがある日転がり込んでくるまでは―。高度経済成長期、重工業都市として発展していく福山は芦田川河口の町を舞台に描く、壮絶な愛憎小説!

著者等紹介

今井絵美子[イマイエミコ]
広島県生まれ。成城大学文芸学部卒。画廊経営、テレビプロデューサーなどを経て、1998年「もぐら」で第16回大阪女性文芸賞佳作、2000年「母の背中」で第34回北日本文学賞選奨。02年、第2回中・近世文学大賞最終候補作となった『蘇鉄のひと玉蘊』を郁朋社より刊行。03年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞、15年「立場茶屋おりき」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。歴史時代小説、自叙伝なども精力的に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

30
母親の登勢、姉の千歳、妹のユキ。なんだそれ?の展開でツッコミ所満載だけど何故か飽きずに最後まで読めました。信幸の阿保さ加減にはもう失笑しかない。2017.03.252017/06/18

のんすけ

28
今井絵美子さん初の現代小説、らしい。ところどころ誰の話かわからなくなるほど場面が飛ぶことがあり、慣れるまで読みづらかった。本作の母と娘、そして主人公と妹。違うタイプの女が出てくるのに、深みが感じられないのが残念。そして出てくる男がまた情けない。あまり共感できない登場人物ばかりだった。2018/09/30

リノン

18
よく知っている場所が舞台の本は読むのが楽しい。しかし芦田川を毎日、見て育っていた私にとってこの結末は少し悲しいものとなりました。母、妹を巻き込んだ愛憎劇はスピード感もあり、備後弁もばっちりで、楽しめるのですがラストがなぁ。ローズタウンは明王台?福山競馬場は一度も行くことなく、無くなってしまい残念だったことを思い出しました。2017/06/09

クサバナリスト

9
かつて福山市民だったので、タイトル名につられて読んだ。母と娘、姉と妹、そして彼女らを囲む男たち。期待せずに読みはじめたが、泥臭関係、なかなか良かった。2017/05/05

Totchang

8
改めて「結婚」とは何かと考えさせられました。古来、武将に限らず、家と家を繋ぐ手段として存在した(と思われる)結婚。愛がなくとも成立するからこそ、愛憎が育まれるのでしょうか。2017/08/04

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