MF文庫
花嫁の家―拝み屋郷内

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  • サイズ 文庫判/ページ数 379p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784040669991
  • NDC分類 147
  • Cコード C0193

内容説明

拝み屋を営む著者が、これまで一度も最後まで語ることも記録に残すことも許されなかった。忌まわしき怪異譚をここに開陳する。“花嫁が必ず死ぬ”といわれる東北の旧家では、これまで代々の花嫁が数年の内に亡くなっていた。この家に嫁いだ女性から相談を受けた著者は、幾度も不可解な現象に悩まされる―。戦慄の体験談「花嫁の家」と、「母様の家」の連作2篇を収録した怪談実話集。

著者等紹介

郷内心瞳[ゴウナイシンドウ]
1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。2013年、「調伏」「お不動さん」で第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

159
「母様の家」は、旧家の天井に住む母様と呼ばれる化け物の話。拝み屋に寄せられるバラバラな相談を一本の糸に縒り合わせるようにして、人間の業の絡み合いを描き出していく構成が巧みだった。「花嫁の家」は、花嫁が過去数十代にわたり亡くなり続けたという祟りの話。東北の旧家といえば、私も二回ほど「緑風荘」という室町時代から続く宿に泊まったことがある。そこの夜は柔らかく包み込むような闇だったが、この話の海上家は減築に減築を重ね、奧へ奧へと細長く生き延びてきた吸いこむような闇を抱えていて、建物自体にゾッとさせられる。20142020/07/05

yoshida

152
これは本当に実話怪談なのだろうか。はっきり言って怖いです。「母様の家」、「花嫁の家」の連作2編を収録。特に「母様の家」。忌むべき家系図。失われる命。拝み屋さんの範疇を越えていますね。「花嫁の家」に移ると、旧家の因習に恐ろしさを感じた。郷内心瞳さんの「怪談始末」と「逆さ稲荷」を読了済みなので、細かな所が前作と繋り驚く。そして何より「母様の家」とも繋がっていて怖さ倍増です。最後に依頼主がもう一度、人形を造ると語る場面では、私も「やめろっ」と胸の中で叫びました。郷内心瞳さんは実話怪談の屈指の語り手だと思う。2016/08/14

ゆみきーにゃ

105
ずーっと読みたかったこの本。覚悟して読んだけども、花嫁怖すぎる。海上家の頭のおかしさもだし全てが恐ろしい。千草と霞が外国で穏やかに過ごせていますように。。。郷内さんやっぱり面白い!2021/01/23

ままこ

102
『怪談始末』を読んで気になっていた作品。深すぎる因縁に慄き。おぞましい出来事。一見関係なさそうな話が次々に繋がっていきウワッとなった。あのわけのわからない言葉の連打は恐ろし過ぎて読むの飛ばした。切なく怖しい怪談実話集。2020/08/07

ALATA

94
いつもお薦め本のリストをからチョイスして買ったり借りたりしているんですが、この本は表紙を見て読む前にちょっと怯む。東北の旧家に嫁いだ花嫁が次々に亡くなる…久々に身の毛のよだつホラー作品で実話怪談という設定なのかフィクションなのか何とも言えない不気味さが際立っていました。「花嫁の家」と「母様の家」の怖い連作短編集、あまり読書ペースが進まず何とか読了、やっぱり苦手でした。★2※どちらかというと京極堂の「絡新婦の理」のほうがミステリータッチで好きかな。2023/09/14

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