MF文庫
拝み屋郷内 怪談始末

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784040667454
  • NDC分類 147
  • Cコード C0193

内容説明

拝み屋が見聞きした怪談実話!―語ることが、おそらく供養にもつながる。戸の隙間から覗く女の目。悪質な霊能者に傾倒した家族の末路。著者が長年つきまとわれている謎の少女。毎年の盆に名前を呼ぶ声。決して語ってはならない封印怪談。東北の山中で拝み屋を営むかたわら見聞きした鮮烈な怪異を書き上げる。自身の体験談をも含む怪談実話集。第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞者による、渾身の第一作!

著者等紹介

郷内心瞳[ゴウナイシンドウ]
1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。2013年、「調伏」「お不動さん」で第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞を受賞。受賞作は『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』に収録されている。『拝み屋甚内 怪談始末』が初の単著となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

157
今年の夏も郷内心瞳さんの怪談を読ませて頂きました。実話怪談を短編と、連作で収録。郷内さんは、いわゆる「拝み屋」さんです。私も今まで二人ほどの拝み屋さんに、拝んでもらったことがあり、生々しい怖さを感じます。「婆ちゃん」や「弁天さん」で怖いけどいい話かと思いきや、「桜の君」、連作「桐島加奈江」、同「奇跡の石」から始まる連作とたたみかける様に怖さのレベルが上がります。蒸し暑い夏の夜の部屋も温度が下がります。郷内心瞳さんは今の実話怪談作家で、指折りの名手だと思います。一部の怪談は現在進行形のため怖くてなりません。2016/08/07

夜間飛行

114
これといった因縁なしに起こる怪異譚が多く、中には幻覚かと思う話もあった。面白かったのは、著者が中2のころ夢の中で出会った加奈江という女友達の話。彼女はなぜか祓えない化け物となって現実の世界に何度も現れるのである。後半は業の深い話が増え、いつしか読者である私も著者のいう怪談の「始末」に参加している気分にさせられた。というのも本書の話は他人事なのに妙に馴染めるからだ。そこには忘れかけていた身体の違和感や、異変を一瞬感じながら素通りしてきた体験、もしくは夢の記憶などがぎっしり詰まっているように思われるのだった。2018/10/18

ハイランド

102
拝み屋を営んでいる筆者による実話怪談。そうは言うが、これが本当に実際の体験や伝聞によるものなのか、判断に迷うところである。この世のものならぬ異形の存在が、あまりにも生々しく、平気で生者に仇なしていく。本当かねと思わざるを得ない。読んで怖いとともに、自分にはそういう妖しのものを見る目も感じる能力もさらさらなくて良かったと思うだけである。最も怖かったのは、何故か無性に仏壇に向かって拝みたくなり、拝むと数日中に身近な人間が誰か死ぬという話。直接的な害でないだけに生々しくて気味が悪い。ぞわぞわ感がたまらんのう。2017/11/24

ゆみきーにゃ

69
《購入》読友さんにオススメして頂いた一冊。すっごく面白くて(怖くて)ドキドキしっぱなしでした。大満足です。読友さんありがとうございました(^^)2015/10/05

HANA

65
実話怪談集。読友さんのお勧めで読んでみたけど、大当たり。最近の実話怪談の流れに逆らって、幽霊等を大上段から出してくるのは嬉しい。理に落ちない奇妙な話もいいけど、あまりそればかりだと少々食傷気味になるのだ。あと話の作り方や盛り上げ方も堂に入っていて、とてもこの時点で新人だったとは思えないいほど。桐島加奈江の話や最後の畳み掛けてくるような霊現象は、それが逆に働いて作り物めいてしまっていたけど。斯様な著者の体験は迫力はあったものの、個人的には「めでてえなぁ」等の嫌さや語れない話の盛り上げ方も捨てがたかった。2017/04/11

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