幽BOOKS<br> そこはかさん

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そこはかさん

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784040667416
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

舞台は京都にある美代ちゃんの築百五十年のお家。その古くて暗い台所には竃神が祀られたおくどさんがあった。そして、代々女性にしか見えず、見る者によって形や姿が異なるといわれる“そこはかさん”なる存在が―。はたして美代ちゃんの目に映ったそこはかさんとは…。第8回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作品。他、書き下しの二編を収録。

著者等紹介

沙木とも子[サキトモコ]
1959年京都府生まれ。関西学院大学文学部西洋史学科卒。『そこはかさん』で第8回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞。同作がデビュー作。百貨店、不動産会社、デザイン事務所にて約二十年インテリア関連の業務に従事。現在はフリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

90
幽霊でも妖怪でもない、古い家に住み着いているモノ。まっくろくろすけかと思ったら、案外因縁めいたものがあるようで…。京都、立山、英国をそれぞれ舞台とした連作短編。種麹屋とか薬種屋とか面白そうな設定が活かされてなくて残念。不思議な存在を曖昧に受け止めることを描きたかったのだろうが、曖昧すぎたり説明不足でわかりづらい箇所も多く「それはあとで」とおあずけばかり。う〜、もやもやと不満が残る。2017/08/05

らむり

43
幽怪談文学賞受賞作を含む連作短編3本です。最初の2作品は面白かった。座敷童系のアヤカシが出てくる、というだけで、ホラーとか怖いお話ではありません。双子の弟妹が可愛い!2014/06/08

ミーコ

37
初読みの作家きでした。怪談文学短編部門大賞受賞作と言うのにひかれて読みました。不思議なお話でした。ストーリー的には 微妙かも・・・ もう少し怖いのを期待してました。ホラーと言うより ファンタジーっぽいようなー?2015/02/03

キキハル

31
京都の旧家にはあるかないか分からないものが棲みついている。見えたり見えなかったりするそれは「そこはかさん」と呼ばれるもの。深く考えると陰惨な内容なのだが、全編を流れる柔らかな京都弁がうまく覆い隠しているようだ。美代の逞しい明るさや、無邪気な双子の可愛らしさが微笑ましい。英国にまで話を拡げ作り過ぎの感はあるけれども、蒔いた種はきちんと刈り取ってもいる。でも小物使いがちょっとぎこちない。あと一歩、ユーモアにするのか、恐怖を深めるかするとより面白くなる気がする。悪くない読後感なので、次作にも期待です。2014/07/07

スノーマン

29
古い家には、きっと何かいる。曽祖母から教えてもらった『そこはかさん』の存在から双子にまつわる因縁など、京都という歴史のある場所ならではの物語から始まり、北陸、英国まで広がるとは驚いた。気持ち良いくらい主人公の美代ちゃんは肝が座ってて、何が起きてもほとんど動じない。そのせいか全体的に怖くはなかった(笑)この心意気、少し見習いたい。2014/06/17

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