出版社内容情報
男の急所を包む大事な布の話──明治になって服装は西欧化したのにズボンの中は古きニッポンのまま。西洋文明を大和心で咀嚼する和魂洋才は見えないところで深みを増し三島由紀夫に至った。『パンツが見える。』に続き、近代男子下着を多くの図版で明るみに出し、論考する。
内容説明
西洋文明を大和心で咀嚼する和魂洋才をまさに体現した象徴が「ふんどし」ということになる。近代日本の“急所”を150余の写真・図版で明るみに出し、日本人の精神史を内側から紐解いていく本書の試みは、これまでにも増して新しい井上風俗史学の真骨頂であり、まぎれもないパイオニアの意欲作である。ふんどしとパンツの確執から、新しい歴史がほの見えてくる。
目次
女はあとまわし
男が洋服に着がえる時
たたかう洋服
およぐ時は、またべつで
ジェンダーギャップの別局面
ベルリンに褌はかがやいて
華族の下半身
女人退散のいでたちに
褌の黄昏
褌かサルマタか
河をこえて
アメリカの影
戦争美術の可能性
上着と下着
下着の転換期
見上げれば、屋根屋の褌
神事では
国粋か造反か
女にも褌を
海のむこうでは
著者等紹介
井上章一[イノウエショウイチ]
1955年、京都府生まれ。国際日本文化研究センター(日文研)所長。京都大学工学部建築学科卒、同大学院修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手をへて日文研教授。専門の建築史・意匠論のほか、日本文化について、あるいは美人論、関西文化論などひろい分野にわたる発言で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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