内容説明
環境先進国ニッポンは大丈夫か。温室効果ガス25%削減の具体策は。排出量取引ではEUに先行を許し、自然エネルギーの導入は立ち遅れ、低炭素技術で中国に追いつかれつつある。日本の政策決定を歪めたのはだれか。朝日新聞取材班が世界各地を歩き、関係者に粘り強く取材を重ね、驚きの真実を暴く。好評連載「環境元年」「エコ・ウオーズ」、待望の新書化。
目次
第1章 COP15への攻防戦(「25%削減」発言の衝撃;家庭などに負担押し付けた前政権シナリオ ほか)
第2章 石油文明と世界経済の岐路(地の果て・底まで掘りつくせ;米自動車産業100年の蹉趺 ほか)
第3章 本格化する「電源革命」(欧州・アフリカ照らす太陽光;失われた日本の太陽光の「10年」 ほか)
第4章 始まった「緑色の産業革命」(「環境」が成長の起爆剤に;企業経営のパラダイムシフト ほか)
第5章 低炭素社会に向けた仕組みづくり(どうなる民主党の環境政策;産業界の「努力」が不可欠 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うどん
1
現在の日本の環境対策がわかった。震災を機に凝り固まった制度、組織が崩れることに期待。2011/06/09
taming_sfc
1
朝日新聞特別取材班による2010年の書籍。低炭素社会に向けた各国の先端的取り組みの紹介と、日本が低炭素社会への移行にいかに適応できていないかについて、最新の事例・情報を駆使して、非常にわかりやすく解説してある。とりあえず、現在の全体像をつかむには最適。2010/06/20
YYLR
0
太陽光発電などの低炭素産業は日本が世界トップクラスだと勝手に感じていたけど、あっという間に他国に追い抜かれているということで、危機感をもって産業育成や施設導入制度を整備しないと、さらに追い抜かれてしまい、世界的に観て何の特徴の無い国になりそうで、怖いです。2013/06/16