風のかたみ

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風のかたみ

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022514585
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【文学/日本文学小説】安見藩の女医である桑山伊都子は、藩主に叛旗を翻した佐野家一族の女たちを生かすよう命ぜられる。男たちはことごとく上意討ちとなっていた。どうやらお世継ぎ問題とも関わりがあるようだ。やがて女たちの屋敷に天狗の面を被った曲者が忍びこむが……。

葉室 麟[ハムロ リン]

内容説明

九州豊後・安見藩の女医である桑山伊都子は、目付方の椎野吉左衛門から藩重臣の佐野家一族の女たちを“生かす”よう命ぜられる。佐野家当主の了禅と一族の男子は藩主に叛旗を翻し、ことごとく上意討ちとなっていた。生き残った了禅の妻ら佐野家の女たちは白鷺屋敷に軟禁されており、伊都子は傷を負った者の治療も担っていた。佐野家の嫁や女中のなかに懐妊している女子がいるらしく、安見藩お世継ぎ問題とも関わりがあるようだ。やがて、死んだとされていた次男・千右衛門が生きているとのうわさが流れ、白鷺屋敷に烏天狗の面を被った曲者が忍びこむが、何者かに殺されてしまう。面の下から現れたのは…。

著者等紹介

葉室麟[ハムロリン]
1951年、福岡県生まれ。地方紙記者などを経て、2005年に『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を、2007年に『銀漢の賦』で第14回松本清張賞を、2012年に『蜩ノ記』で第146回直木賞を、2017年に『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

129
葉室麟は、新作中心に読んでいる作家です。著者は多作のため、ワンパターンが多いですが、今回は変化球で、少し動くボールです。ミステリ色もあり、一気読みでした。但し、主人公の伊都子よりも魔性?の女、初の方が魅力的かも知れません。2017/03/26

いつでも母さん

96
女の幸せとは何だろうー読了後ふと、そんなことを思った。葉室作家の描く『女のいくさ』生き抜くことが武家の女の務め。時には死よりも辛い・・かぁ。きぬ・芳江・初・春・その・ゆり、そして女医の伊都子。この中のどこかに自分の思いが紛れてはいなかっただろうか。なんて言うのは自意識過剰だが、きぬの決意と初の思いはちょっとグッときた。初が言う「実際の私を見ようとはせず、ご自分が見たい私をみている」は苦手な人に対する私にも言えはしないかとドキッ!今作は葉室麟の新境地ではないだろうか。また読んじゃう?私。2017/04/14

ゆみねこ

64
藩の重臣佐野家は藩主に背き上意討ちとなる。一族の女たちは白鷺屋敷に軟禁され、女医・桑山伊都子は「女たちを生かせ」との命を受け屋敷に赴く。生き抜くことは武家の女の戦、読みやすくて面白かったです。2019/04/11

真理そら

60
再読。『秋月記』を再読したせいで何度目かの葉室作品再読モードに突入してしまった。2021/02/09

keiトモニ

48
姑きぬは…“嫁の初は佐野家に嫁いだことを悔いておられましょう…あの時ああすればよかったこうしておれば今とは違っていただろう。そう思うのが女子の煩悩であり業であろうかと”☜いや、今では成人男性の方が多いでしょう。更にきぬは“私の夫、佐野了禅は傲慢な人でした…藩主保武様に嫌がらせをして一門衆である自分を無視はできないことを思い知らせばそれでよかったのです”☚了禅はまるで吉良上野介だ。にしても毒を飲んだ妻きぬ殿、死にそうなのに元気によく喋りますね。でも最後の初の手紙…これじゃ小一郎夫人芳江さんはやってられんな。2017/08/16

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