内容説明
生徒の校内暴力・非行問題、細かな校則の徹底や教師による体罰…。全国的に教育問題が大きく取り上げられた一九八〇年代初めに、「管理教育」を他に先んじて推進していた愛知・千葉などの小中学校のルポ。日の丸・君が代が国旗・国歌として強制され、教育基本法に愛国心が盛り込まれるなど、教育のあり方が大きく変容する現在への黙示録。
目次
「教育工場」の子どもたち
死に至る管理教育
日の丸とコンピュータ
管理と非行
純粋培養の教師たち
校長の闘争
夜間高校に光あれ!
著者等紹介
鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県に生まれる。早稲田大学文学部卒業。業界誌記者などを経て、フリーのルポライターとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えんさん(연싼)@読書メーター
1
授業方法のマニュアルだけでなく、生活態度や愛国心まで。全てが政府から学校を伝い、教員や生徒を管理していく。学校が日本や企業にとって都合のいい人材(上からの命令に従順である)をつくりだす「工場」になってしまっている。現在の教育でも考えることを許さない状況は変わっていないだろう。 最後の章にて、夜間高校が生徒が人間らしく生きられる希望を見出していたが、それは学校という場が、生徒が生きる機能を失っているのだと感じた。2015/07/26
げに
0
80年代のレポートだが、「今も変わってなくね...???」と思い慄然とする。2016/05/01