内容説明
ビッグバンから銀河系や地球の誕生、生命の発生、人類の進化と続く一連の過程の中で起きた「偶然」に迫り、宇宙と命の不思議について考える科学読本です。宇宙はどのようにして生まれ、地球はなぜ生命を育むことができたのか。生物とヒトはどんなプロセスを経て進化してきたのか…。宇宙と生命の秘密をわかりやすく解説します。
目次
第1章 この宇宙が誕生した不思議
第2章 生命を守り育てた太陽系
第3章 地球を変えた月
第4章 地球に起きたさまざまな偶然
第5章 不思議な液体「水」
第6章 地球の生命に起きたできごと
第7章 文明誕生を後押しした気候
第8章 人類が誕生した「偶然」について考える
著者等紹介
眞淳平[シンジュンペイ]
(有)エコ・パブリッシング代表。編集者・ライター。1962年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科、法政大学大学院社会科学研究科修了。国際政治学修士。経営学修士。集英社勤務を経て独立。環境問題、社会問題、国際関係等に関する書籍の企画、取材・執筆をおこなう
松井孝典[マツイタカフミ]
1946年静岡県生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京大学大学院教授を経て、千葉工業大学惑星探査研究センター所長。理学博士。専攻は複雑理工学・地球惑星科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
68
「太陽の大きさ」「地磁気があること」「水の特異な性質」など、地球が生まれ、生命が生まれ、現在の人類が生まれるために必要な条件を教えてくれる本。読み進めていくと、今ここに人類がいることがとても不思議なことに感じられる。宇宙誕生から人類文明の発展までの要点を1冊にまとめており、内容は濃い。もともと知識がある分野については良い復習になるし、知らなかった部分についてはもっと詳しく知りたい、という気持ちを呼び起こしてくれる1冊。巻末に参考文献リストがあり、理解を深めたい分野について次に読む本が分かるのも良い。2014/05/31
豆ぽち
23
わたしがわたしとして、今ここにいる不思議と奇跡。奇跡のような確率で地球上に生命が育まれて、幾度となく種の絶滅と再生を繰り返して、不思議にも人類が文明を築くことになった。さらにその長い文明の歴史のなかで、地球の片隅に生まれ落ちたわたし。奇跡という名の偶然か、何かに導かれて生まれた命か。わたしという命の儚さと荘厳さ。人類のかけがえのなさとちっぽけさ。科学の本を読んだはずなのに、神の存在を感じざるを得ない。2015/03/03
魚京童!
18
=1ってやつだよね。違ったけど。宇宙人がいる確率か。そういうことだと思う。歴史の勉強なんて知りたくないし、興味がないんだよね。当たり前じゃん。私が生きているんだもん。人間が生きているに決まってる。じゃなかったら私が生きていない。この世は私が生きているために生まれていて、生きているうちにしか存在していない。そんな人間原理の中でしか解釈しえない存在なのだから。哀れだよね。2020/01/21
tetsu
14
★4 なぜか137億年まえに宇宙が誕生し、その後太陽が輝き、太陽から適当に遠くで、月が地球にぶつかり地軸がちょっと傾き、オゾン層と地磁気に守られ、液体の比重が固体より重い水の特殊性をふまえ、生物が生まれ、恐竜が跋扈(ばっこ)していたら、ユカタン半島に巨大な隕石が落下し、人類が繁栄を始めたという話。 宇宙と生命は究極の謎ということを再認識させてくれる本でした。2015/04/01
absinthe
12
偶然と言っても、サイコロで1が出ると言った偶然ではなくて、億分の1の偶然を下回るものもあります。そんな幸運が重なって、人類がいて、そして世界はどんなものか考えているんだな。と思います。 少し早足だけれども、宇宙の開闢から今までを教えてくれます。薄い本だから、それぞれの内容は不十分と思う人もいるだろうけれど、読んでいて楽しい本です。