出版社内容情報
中国皇帝から邪馬台国の卑弥呼へと贈られたことで名高い「銅鏡百枚」。国家的外交儀礼に「鏡」が用いられたのはなぜか。鏡はどのように生まれ、使われてきたのか。表面的な「形」のみにとらわれず、文様の表現する世界観を読みとき、銘文が語る抒情を聴きとることから、そこに刻みこまれた古代人の姿をいきいきと蘇らせる。
内容説明
中国の皇帝が邪馬台国の卑弥呼に贈った「銅鏡百枚」。日用の化粧具のほか、結婚のしるし、護符、政権のプロパガンダなど、さまざまに用いられた古代の鏡は、どのようにつくられ使われてきたか。鏡づくりに情熱を注いだ工匠たちの営みに注目しつつ、図像や銘文を読み解くことから、驚くほど鮮やかに古代びとの姿がよみがえる。
目次
第1章 鏡はどのように使われたか
第2章 人びとの心情を映す―前漢鏡に刻まれた楚歌
第3章 “プロパガンダ”としての鏡―儒家思想のひろがりと王莽の台頭
第4章 自立する鏡工たち―後漢前期に生まれた淮派
第5章 民間に題材を求めた画像鏡―江南における呉派の成立
第6章 幽玄なる神獣鏡の創作―四川における広漢派の成立
第7章 うつろう鏡工たち―東方にひろがる神獣鏡
第8章 政治に利用された鏡―「銅鏡百枚」の謎を解く
著者等紹介
岡村秀典[オカムラヒデノリ]
1957年生。京都大学文学部卒業。文学博士。京都大学助手、九州大学助教授を経て、京都大学人文科学研究所教授、東アジア人文情報学研究センター長。専攻、中国考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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