岩波新書<br> ホッブズ―リヴァイアサンの哲学者

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ホッブズ―リヴァイアサンの哲学者

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  • サイズ 新書判/ページ数 20,1/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004315902
  • NDC分類 133.2
  • Cコード C0231

内容説明

「万人の万人にたいする闘争」に終止符を打つために主権の確立を提唱したホッブズは、絶対君主の擁護者なのか。それとも、人間中心の政治共同体を構想した民主主義論者なのか。近代国家論の基礎を築いたにもかかわらず、ホッブズほど毀誉褒貶の激しい哲学者はいない。第一人者がその多面的な思想と生涯を描いた決定版評伝。

目次

第1章 危機の時代の申し子、ホッブズ(「危機の時代」や「変革期」に大思想家が現れる;『自伝』とオーブリーの『名士小伝』 ほか)
第2章 ホッブズ政治学の確立(キャヴェンディッシュ家へ;古典と歴史研究 ほか)
第3章 近代国家論の生誕(亡命第一号;『市民論』の出版 ほか)
第4章 『リヴァイアサン』の後衛戦(帰国後の研究活動;『物体論』と『人間論』 ほか)
第5章 近代政治思想史上におけるホッブズの意義(イギリスの「二つの革命」と民主主義思想の形成―ピユーリタン革命から名誉革命へ;ハントン、ハリントン、ロック ほか)

著者等紹介

田中浩[タナカヒロシ]
1926年、佐賀県生まれ。戦争中、陸軍経理学校に入学。戦後、旧制佐賀高等学校文科乙類を経て、東京文理科大学文学部哲学科に進学し、同大学卒業後、東京教育大学教授、一橋大学教授等を歴任。現在、聖学院大学大学院客員教授、一橋大学名誉教授。法学博士。専攻は政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

48
勤務先のアルバイト学生が哲学科でホッブズ専攻と聞いて手に取った。哲学史の本で解説を読んだ程度だったが、キリスト教と王権神授説という時代を支配する怪物と正面から戦った生涯と思想に感銘した。神や王権を信じないのは命がけだった当時、ホッブズは宗教から解放された近代国家樹立の理論的裏付けとなる方策を探っていたのがわかる。約400年後の今日でも宗教やイデオロギーで人の支配を図る勢力は強く、反対の考えを抱く者を排除しようとする「万人の万人に対する闘争」は衰えを見せない。これに反対する政治思想の出発点にホッブズはいる。2020/12/23

壱萬弐仟縁

40
ホッブズは、人間は生まれながらにして自由・平等であり、われわれが自在に活動するためには平和が必要であると主張した(ⅹ頁)。彼ほどに歴史や思想史を研究している者はいない(18頁)。彼の思想体系のうちでもっとも重要なのは政治哲学(24頁)。彼は、人間にとってもっとも重要なことは生命の安全であると考えていた。党派に属さず、王党派や議会派からも批判・攻撃された(35頁)。彼こそ、近代で運動論と認識論を組み合わせて人間の主体性を主張した最初の人(40頁)。2016/07/08

しゃん

31
ホッブズの生きざまと思想の概略を知ることができた。その思想の根幹には、「人間の生命の安全」があった。ここを理解しないと、ホッブズの思想をミスリードしてしまう(誤解による批判や非難が実際にも多くあったという。)。本書で興味深かったことは、ホッブズの思想にエピクロスの影響が大きくあったということ。いつか『リヴァイアサン』を読んでみたいと思った。2018/06/30

masabi

24
トマス・ホッブズの思想と生涯を描く評伝。歴史学、哲学といった人文科学、政治学や法律学といった社会科学、自然科学と幅広く学問を修めたマルチな人だったようだ。政治学の基本単位に個人を置き、宗教から政治の独立を説く近代政治学の祖でもある。国内の平和を維持するための社会契約理論であり、平和の政治学を主張するも、今でも絶対王政の擁護者という誤解が広まっている。ホッブズが制度論にまで踏み込まなかった点が惜しいところだ。2016/04/20

ころこ

23
当時の思想家は皆在野で、貴族の庇護のもと終生独身で成功に程遠いその思想家を、大学の研究者が戦後民主主義の文脈で再評価することは皮肉です。ホッブズの統治原理を平和第一主義と要約しています。そんな単純であれば、ホッブスは著書に『リヴァイアサン』とか『ビヒモス』とか著名を付さないでしょう。近代国家の制度が疲弊している現代で、著者のようにモダ二ズムを自明視しては、ホッブズの再解釈を取り逃がすだけです。本書の議論の問題は、ホッブズの思想と著者のあるべき政治制度との乖離に、著者があまりに鈍感なことです。2018/02/19

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