岩波新書<br> 金融政策入門

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岩波新書
金融政策入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 248,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004314486
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C0233

内容説明

ゼロ金利、量的緩和、アベノミクス…。この間、金融政策はますます政治との関わりあいを深め、人々の日々の暮らしに大きな影響を与えている。その金融政策は、どのように決まっていくのか。日銀をはじめとする世界の中央銀行は、どのように行動しているのか。これから、どこに向かおうとしているのか。金融関連の専門用語も丁寧に解説。

目次

第1章 金融政策を理解するために(金融政策;金融政策が働く場;金融政策の決定と実行;金融政策の波及過程)
第2章 金融政策の軌跡(伝統的金融政策;金融危機と金融政策;デフレ対応策としての金融政策;非伝統的金融政策)
第3章 金融政策と財政・為替政策(財政政策との関わりあい;為替政策との関わりあい)
第4章 中央銀行が直面している諸問題(中央銀行の独立性;インフレターゲット論;国債増発下の金融政策)
第5章 デフレに対する処方箋(デフレ下の金融政策をめぐる議論;金融政策の波及過程再考;デフレの真因とそれへの処方箋)

著者等紹介

湯本雅士[ユモトマサシ]
1937年生まれ。60年東京大学法学部卒業、同年日本銀行に入行。65年ペンシルバニア大学ウォートンスクールでMBA取得。IMF出向後、日本銀行の国際金融・政策関連部局等を経て、91年より東京証券取引所に勤務。99年杏林大学社会科学部(現 総合政策学部)・同大学院国際協力研究科教授、2003年同客員教授、2010年より2012年3月まで、同大学講師として引き続き金融財政論を講義。現在、衆議院調査局財務金融調査室客員調査員としてスタッフの指導にあたっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

13
重要用語は丸ゴシック太字で入門の立場でテキスト化が図られている。金融はお金を融通すること、と漠然と思っていた(2頁)。余剰なくして貿易もあり得ないが、経済は余っている人が足りない人に回す意味があるとつくづく実感する。所得再分配とか格差是正がうまくいっていないのが実態である。イールド・カーブ(34頁)は初めて聞いた。横軸が満期までの期間、縦軸が金利。インフレ・スパイラルも怖い(81頁)。これから懸念される。物価が賃金を越えて上昇するのだから。リフレ派と反対派の論点整理もあるのがうれしい(203頁~)。2014/02/21

KAZOO

9
最近の状況をうまく取り込んで説明してくれています。白川体制から黒田体制になってどのような変化がみられるのかがよくわかります。特に私のとって非常に参考になったのは「終わりに」のところで書かれている、いくつかの一般的な原則が参考になりました。世の自称経済評論家や解説者によく読んでもらいたいと思いました。著者の言いたいことはここに凝縮されているのではないかと思っています。2014/03/13

海二見

9
金融を知るうえで必要な初歩的な知識から、金融政策とは何かという話に入っていく。伝統的金融政策から非伝統的金融政策への移り変わりや、デフレ下での金融政策の在り方や中央銀行が直面している課題などを主に取り上げている。最終章では主に著者自身のアベノミクスへの見解が書かれている。この一冊では金融政策の触りしか分からないので、豊富にあげられている参考文献を参照して知識をつけていけばいい。2013/11/13

たこ焼き

8
貨幣はそれを使用する人間が価値があるものに代替可能と信じることによって成り立つ。預金、債権・債務がどのような類(返済可能性があるのかないのか)は見えない。そのなかでも流動性が高い(一番は現金)が最も信頼性がある。アメリカの中央銀行は物価の安定だけでなく雇用の安定も目標に含まれている。先行きを予想して人々は資産を増やせそうな”信じる”エリアに投資する。金融政策で投資先をコントロールしたいのなら、人々に将来どうなるのかという予測を自分の意図に近い形させるようなメッセージを打ち出すべし。2022/03/08

こばやしこばやし

7
十年前の新書だが、現在とリンクしている部分があって面白かった。日銀の機能が少し理解できた。高インフレに対応するために金融政策を取るのが本来なのに、正体不明なデフレにも対応しなくてはならない。筆者と結論で述べている通り、金融政策だけではデフレには太刀打ち出来ない。それでも日銀総裁は物価上昇率2%目途に何らかの方策を打つ、と効果的なアナウンスをしなくてはならない。日銀総裁は大変だ。1章と2章の理解がふわっとしているから、本書の核心部は1割も理解出来ていない。「準備」と「ケイジアン・アプローチ」が苦しい。2023/08/02

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