岩波新書<br> 原発訴訟

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岩波新書
原発訴訟

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004313373
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0232

出版社内容情報

原発の建設・運転を止めるため、国や電力会社を相手に闘ってきた原発訴訟。原告勝利のもんじゅ控訴審や、係争中の浜岡原発訴訟など、30年間にわたり訴訟を手がけている弁護士が、その歴史と仕組みについて解説。原発労災の実態や、福島原発事故後のADR(裁判外紛争解決手続き)についても説明する。

内容説明

原発の建設・運転を止めるため、国や電力会社を相手に闘ってきた原発訴訟。原告勝利のもんじゅ訴訟控訴審や、係争中の浜岡原発訴訟など、三〇年間にわたり訴訟を手がけてきた弁護士が、その全体像について解説する。原発労災の実態や、福島原発事故後のADR(裁判外紛争解決手続)などについても説明する。

目次

第1章 原発の安全性を問う(行政訴訟の枠組み―伊方最高裁判決の意義;矛盾に気づき始めた裁判官たち;初の原告勝利判決―もんじゅ控訴審判決;逆転敗訴のもんじゅ最高裁判決;もう一つの勝利判決―滋賀原発2号炉金沢地裁判決)
第2章 原発は大地震に耐えられるか(浜岡原発訴訟―静岡地裁判決までの経緯;最高裁のダブルスタンダード―柏崎原発訴訟;核燃料リサイクル施設の危険性―青森県六ヶ所村;地震/活断層と各地の原発)
第3章 福島原発事故と東京電力(東京電力の危険な“体質”;本当に「想定外」だったのか;被災者のための損害賠償)
第4章 被曝した労働者、住民たち(原発と労災;東海村JCO臨界事故・健康被害裁判;被曝住民と労働者の権利確立を)
終章 脱原発のための法的課題―福島原発事故を最後とするために(司法の失敗;原子力安全行政をどう改革するか;脱原子力へ―いま、すべきこと)

著者等紹介

海渡雄一[カイドユウイチ]
1955年生まれ。弁護士。81年弁護士登録。第二東京弁護士会所属。日弁連事務総長(2010年4月―)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白河清風

3
原発訴訟の第一人者による著作です。原発は巨大な精密機械であり、その構造が非常に複雑である。また、立地の問題では、活断層の評価や過去の地震の歴史や強度の予想、被爆の許容度や原発労働者の問題など多大な奥の深い要素を抱え複雑化しており、原発訴訟は非常に難しい訴訟です。その中にあって、国民の安全を願い、精力的に活躍されている海渡氏の姿に頭が上がりません。この本を読んで私も何か一助できればと思いました。2019/08/11

yori

3
★★★★☆ 原発事故が起こるずっと以前から危険性を指摘し、訴訟を起こしてきた人達が居た。この事故が「想定内」であった事を示す。311以前には気付く事が出来なかった人達も、せめて今後二度と同じ様な目に遭わない様、賢い選択をしたい。2012/02/12

sasha

2
政府は日本の原発の安全基準は世界一厳しいと言うが、原発の立地環境が世界一厳しいの間違いじゃないのか?著者は30年に渡り原発訴訟に係わって来た弁護士だけに、結局は電力会社と国策に従ってしまう司法への鋭い指摘が満載だ。建設差し止め・運転差し止めばかりではない。作業員さんたちの労災認定だっておかしなことばかりだ。核燃料サイクル施設が集まっている六ケ所村周辺って断層ばっかりじゃないか。地震列島・火山列島の日本にこれだけの原発をボコボコおっ建てたこと自体、やっぱりおかしいんだよな。2015/09/30

Miki Shimizu

2
こわーい!原発の訴訟をライフワークにしている弁護士さんの書いた本。科学的なデータに基づいて裁判がされるはずが、データってあっちから見るのとこっちから見るので全然違うことになるねんなー。隠したりもされてるし。あちこちに、裁判所しっかりせーよ!って書いてある。2015/09/11

Akio Kudo

1
★★★★ 書籍としてはもっと素人でも解りやすいように、書いてほしいとは思う。ただ原発を訴えると、ここまで露骨に原発側有利になる司法は本当に腐っている。2018/01/15

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