岩波新書
大震災のなかで―私たちは何をすべきか

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  • サイズ 新書判/ページ数 261p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004313120
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0236

出版社内容情報

この大震災は,何を問いかけているのか.大きな悲しみや苦しみ,喪失感のなかで新しい歩みを始めてゆかねばならない被災者・被災地に,私たちはどう向き合い,これからどんな支援をしていったらよいのだろうか.現地で活動を続ける医師やボランティアをはじめ,作家や学者ら33名がそれぞれの思いと考えをつづる.

内容説明

二〇一一年三月一一日、東日本を襲った大震災は、何を問いかけているのか。大きな悲しみや喪失感のなかで新しい歩みを始めてゆかねばならない被災者・被災地に、私たちはどう向き合い、どんな支援をしていったらよいのだろうか。現地で活動を続けた医師やボランティアをはじめ、作家や学者ら三三名が震災の意味、復興の形をつづる。

目次

1 3・11は何を問うているのか(私らは犠牲者に見つめられている―ル・モンド紙フィリップ・ポンス記者の問いに(大江健三郎)
(私たちが知る)日本の終わりなのか?(テッサ・モーリス=スズキ) ほか)
2 命をつなぐ(未来への約束(山本太郎)
市民や企業の力、生かす仕組みを(大西健丞) ほか)
3 暮らしをささえる(試練が希望に変わるとき―釜石にて(玄田有史)
これからの住まいをどうするか(塩崎賢明) ほか)
4 復興のかたち(被災地には生活が続ている―「復興」への視点(湯浅誠)
後戻りする復旧ではなく新しい復興計画を(金子勝) ほか)

著者等紹介

内橋克人[ウチハシカツト]
1932年神戸市生まれ。神戸商科大学卒業。神戸新聞記者を経て、1967年より経済評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

50
初読。2014年294冊め。3年が経ってようやくこういった震災関連の本に手を伸ばせるようになってきた。あの頃書いてい日記はまだしまったままだけれど。2014/04/03

Nobuko Hashimoto

15
2011年4~5月頃に書かれたものだが、今読んでも意味のある本。幅広い分野の識者、活動家・団体が、それぞれの活動報告や、専門的な視点からの提言を記している。が、多くの執筆者から、社会的弱者(高齢者、障害者、女性、子ども、第一次産業従事者、外国人など)への配慮が不足していること、そうした人びとや地元住民を置き去りに「復興」を掲げてハード面(のみ)を重視した都市計画を策定することを危惧する声が挙がっていることには注目したい。2015/03/17

ウナイテコナ

9
Ⅰ3・11は何を問うているのかでは震災に直面した日本が今までの姿を越え国としてどうあるべきかを、Ⅱ命をつなぐでは震災後に実際に支援を行ったNGOや民間組織の活動から見えてきた問題点や可能性、又震災弱者と言われるお年寄りや障害者への支援や対応のあり方を、Ⅲ暮らしをささえるでは個別の具体的な問題に焦点を当て今後の復興への道筋を、そしてⅣ復興のかたちではそれぞれの識者の専門的な知識をもとに復興の具体的な道しるべを、これからも東日本大震災というものを考えていく上での教養として色々と学ぶことができました。2013/01/19

Hiroki Nishiyama

7
震災ボランティア出発前の心構えを作るために読了。復興のための議論が乗せられているのですが、ここで一番気になるのが、復興がその地域の生活者のためのものでなければならないということです。早く、生活にゆとりを与えてあげたいものです。それと瓦礫ガレキとマスコミはいうが、それは地元の方へ失礼ではないでしょうか?傍からみたら瓦礫に見えるのかもしれませんが、そこを生活の場のしていた方にとっては大事な人生の一部なのですから。決してその事実を間違えてはいけないと心に誓い、被災地へ向かいます。2011/09/12

壱萬弐仟縁

6
柄谷行人氏は、「人は廃墟の上でしか、新たな道に踏みこむ勇気を得られない」(p.23)という。失わない限り、失ったものの本当の価値はわからなかったのである。原子力村からの脱構築が必要なのだ。山本太郎氏は、正義のためには自分の仕事が減っても行動するというところに評者は共感を覚えた。佐藤稿の、放射能被害に対する防災教育の重要性の提起も貴重なものである(p.193)。金子勝氏は、ツイッターでも情報発信されているが、コミュニティをまるごと支援することを提案される(223頁)。近刊で火力の方が安いブックレットも出る。2013/08/02

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