岩波文庫<br> ジェイン・エア〈上〉

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岩波文庫
ジェイン・エア〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003570029
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

伯母に疎まれ、寄宿学校に入れられた孤児ジェイン。十八歳の秋、自由と自立をのぞみ旅立つ―家庭教師に雇われた邸で待つ新しい運命。信念と感情に従って考え行動する主人公の真率な語りが魅力的な、ブロンテ姉妹のひとりシャーロット(一八一六‐五五)の代表作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

418
薄幸の少女時代からローウッドを経て、ソーンフィールドへ。今では18歳になったジェイン。これまでは環境が環境であっただけに男性と知り合う機会は全くなかった。そこに現れたのがロチェスターである。物語はどうやら恋愛文学の様相を呈してきたのだが、ヒロインであるはずのジェインは容貌に恵まれてはいないし、相手役のロチェスターもまた通常の意味では美丈夫からは遠いようだ。本書が通俗的な恋愛文学に堕することがない理由の一端がここにある。小説の刊行は1847年なのだが、この時期にすでにシャーロット・ブロンテは覚醒していた。2022/02/17

こーた

252
恵まれない境遇のうら若き乙女が、成長し、奮闘し、やがて恋に落ちて自らの運命を切り拓いていく。まるで少女漫画や朝ドラみたいに。いやちがう、逆だ。朝ドラが『ジェイン・エア』みたい、なんだ。とはいえ当のジェインは昨今のヒロインのようにドタバタしてはおらず、思慮深くて、男性に頼ることなく自立し、主人だろうが先生だろうが、自らの意見ははっきり物申す。神や制度への懐疑、ついに現れた運命のひとロチェスター、彼と屋敷に潜む秘密。些細な事件が積み重なって、謎は深まり飽きさせない。単なる恋愛小説にあらず、だ。いざ下巻へ。2021/05/17

ちゃちゃ

121
高校時代に夢中になって読んだ、我が青春の書。幼くして両親を亡くし孤児となったジェイン。義理の伯母に引き取られるが愛情とは無縁の不遇な生活。その後寄宿学校で8年間を過ごし教員として働くが満足しない。「自由がほしい、どうしてもほしい」切なる内面の声に突き動かされ家庭教師として自立の道を歩み始める。そして、ロチェスターとの運命的な出会い…。意志が強く自尊心を持ち自分を活かす道をひたむきに求めるジェイン。そのまっすぐで誠実な生き様に、あの頃の私は憧れ魅力を感じたのだろう。さぁロチェスターとの恋の行方は…。下巻へ。2023/02/21

mariya926

114
10年ぶりの再読です。文学的には素晴らしいのかもしれませんが、あまりにも細かい写生が中弛みを感じさせました。何度か寝落ちしてしまったのも、私の過失ではないと思います。ジェイン·エアの幼い時から、学校生活、そして家庭教師&恋愛描かれていますが、続きが気になるって所で終わってしまいました。恋愛は両思いなのに、なぜあそこまでもどろかしいのでしょう?続きを読みます。2022/11/12

NAO

63
作者が牧師の娘だからか、因果応報的な内容は、最初かなり暗く退屈。ソーンフィールドで出会ったロチェスター氏もジェインと似た境遇の男性で、現在にもつながる暗い過去と秘密を持っていそうな雰囲気。主人公のジェインは、決して美しい女性ではなく、ロチェスター氏も、教養にあふれ威厳があり誰もに慕われてはいるが、ハンサムではない。この作品が発表された当時、小説の主人公が美男美女ではないというのはありえないことだったそうだが、不遇な過去を持つ普通の容姿の男女の恋が、この先どう進んでいくのか。2016/08/09

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