岩波ブックレット<br> アウシュヴィッツ生還者からあなたへ―14歳、私は生きる道を選んだ

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アウシュヴィッツ生還者からあなたへ―14歳、私は生きる道を選んだ

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  • サイズ A5判/ページ数 64p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002710549
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0336

出版社内容情報

一九四四年一月、アウシュヴィッツに送られた少女は、壮絶な日々の末に生きのびる。戦後、長い沈黙を経て、三〇年にわたり自らの体験を語り続けた。九〇歳を迎え、活動に幕を下ろした年に行った最後の証言を、インタビューとともに収録。そこには差別、憎悪、分断がはびこる現代への警告と、未来への一筋の希望が見える。

内容説明

1944年1月、アウシュヴィッツに送られた少女は、死の収容所での壮絶な日々とドイツへの数百キロに及ぶ「死の行進」を奇跡的に生きのびる。戦後、長い沈黙を経て、30年にわたり自らの体験を語り続けた。90歳を迎え、活動に幕を下ろした年に行った最終講演は、イタリア全土に生中継され、同世代から若者まで、多くの人が耳を傾けた。この貴重な証言を、訳者による単独インタビューとともに収録。そこには差別、憎悪、分断、そして無関心がはびこる現代への警告と、未来への一筋の希望が見える。

目次

1 “最後の証言”私は生きることを選んだ
2 “インタビュー”なぜ私は証言を続けたか(聞き手:中村秀明)
3 “ルポ”ロンディネ村に「平和の砦」を訪ねて(中村秀明)

著者等紹介

セグレ,リリアナ[セグレ,リリアナ] [Segre Belli Paci,Liliana]
1930年9月10日、ミラノのユダヤ系イタリア人家庭に生まれる。ナチス占領下で父とともに亡命を試みるも捕えられ、1944年1月にアウシュヴィッツに送られる。ドイツへの「死の行進」を経験した後、1945年5月1日にドイツ北部で解放された。戦後、長く沈黙を続けたが、60歳から証言活動を開始。これらの活動が社会にもたらした功績によって、2018年に大統領任命の終身上院議員となる。翌年、海を越えてやってくる難民増加に伴い差別意識や憎悪に満ちた投稿、個人への中傷があふれる現状を憂い、こうした行為を監視する組織の新設を提案

中村秀明[ナカムラヒデアキ]
1958年生まれ。1981年に毎日新聞社入社、経済部記者、論説副委員長などを歴任。2018年秋に退職後、イタリアに渡り、ボローニャ大学で哲学を学んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

117
イタリア系ユダヤ人としてアウシュヴィッツ強制収容所に送られ、強制労働や「死の行進」から生還した著者90歳の「最後の証言」である。決して感動的なドラマ仕立てではない。「収容所で助け合いや友情はあったか」という質問にも「ない」と素っ気ない。冷酷な支配者が望むように、自分たちも人とも呼べないような卑劣なエゴイストになったのだと。美談や教訓を求める私たちを突き放す言葉にこそ真理がある。「無関心は暴力以上に暴力的」だとする彼女は、新型コロナで拡大するヘイトスピーチや中傷に対して声を上げない私たちに警告を発している。2023/01/05

ひろき@巨人の肩

85
ユダヤ系イタリア人のリリアナ・セグレ。13歳でアウシュビッツ収容所に送られ、ドイツの「死の行進」を経験。60歳から証言活動を始め、2020年に90歳で活動を終えた。「収容所では助け合いや友情はない」「堆肥をあさり死んだ馬の肉を生のまま食べた」と人間の尊厳を砕かれて尚「前に進むのよ。自分の足で一歩、また一歩」と生き抜き「私はどんなことがあっても人を殺すことはできない」と尊厳を取り戻す。「隣人愛を考える前に、憎悪を世の中からなくす」「無関心は暴力そのもの以上に暴力的であり、世の中を動かす力がある」とても深い。2023/04/04

つちのこ

30
わずか63頁の小冊子だが、その内容は衝撃的だ。ホロコーストの語り部として活動してきた90歳を迎えたアウシュヴィッツの生還者が、最後のメッセージとして今を生きる若者に託す話である。そこにはあらゆる差別を憎み、「無関心は暴力そのもの以上に暴力的だ」と訴える。罪を憎んで人を憎まず。ドイツが降伏し、死の行進から解放されたとき、冷酷なドイツ兵に鉄槌を下すチャンスがあっても、それを許す。彼女が人間としての尊厳と未来を選んだからだ。差別と復讐心が蔓延する世の中にこそ、戦争に発展する火種があることを改めて認識した。 2023/06/13

Nobuko Hashimoto

28
ホロコーストを生き抜いたユダヤ人女性が90歳をもって講演活動を終えるにあたっての最後の証言の記録。14歳にしてひとりで生きていかざるをえなくなった体験と、そこから得た人生訓は当然ながら甘いものではない。後半は、訳者によるインタビューと、彼女が最後の講演会場に選んだ「平和の砦」という教育施設の訪問記。ロシア人とチェチェン人というように、かつて敵同士であった若者をペアで受け入れ、相互理解と和解を促し、平和構築のために何ができるかを探る場所。大変興味深い試み。もっと知りたい。薄いが重みのある一冊。2022/01/31

Cinejazz

16
ユダヤ系イタリア人のリリアン・セグレさんは、13歳でアウシュビッツ収容所での強制労働を生き抜き、ソ連軍侵攻前にドイツ国内のマルヒョ-収容所までの「死の行進」を強いられながらも生還した体験の「語り部」として、終身上院議員を務めながら人種差別問題と取り組んできた。本書は、絶望のなかで生きる道を選択したセグレさん90歳の<最後の証言>からのラスト・メッセ-ジである。「収容所で助け合いや友情はあったのか」の問いに「死の恐怖に直面すると、自らも考えつかない恐ろしい人間となり、友情などは存在しなくなる」と生々しい。2021/12/01

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