出版社内容情報
一九四四年一月、アウシュヴィッツに送られた少女は、壮絶な日々の末に生きのびる。戦後、長い沈黙を経て、三〇年にわたり自らの体験を語り続けた。九〇歳を迎え、活動に幕を下ろした年に行った最後の証言を、インタビューとともに収録。そこには差別、憎悪、分断がはびこる現代への警告と、未来への一筋の希望が見える。
内容説明
1944年1月、アウシュヴィッツに送られた少女は、死の収容所での壮絶な日々とドイツへの数百キロに及ぶ「死の行進」を奇跡的に生きのびる。戦後、長い沈黙を経て、30年にわたり自らの体験を語り続けた。90歳を迎え、活動に幕を下ろした年に行った最終講演は、イタリア全土に生中継され、同世代から若者まで、多くの人が耳を傾けた。この貴重な証言を、訳者による単独インタビューとともに収録。そこには差別、憎悪、分断、そして無関心がはびこる現代への警告と、未来への一筋の希望が見える。
目次
1 “最後の証言”私は生きることを選んだ
2 “インタビュー”なぜ私は証言を続けたか(聞き手:中村秀明)
3 “ルポ”ロンディネ村に「平和の砦」を訪ねて(中村秀明)
著者等紹介
セグレ,リリアナ[セグレ,リリアナ] [Segre Belli Paci,Liliana]
1930年9月10日、ミラノのユダヤ系イタリア人家庭に生まれる。ナチス占領下で父とともに亡命を試みるも捕えられ、1944年1月にアウシュヴィッツに送られる。ドイツへの「死の行進」を経験した後、1945年5月1日にドイツ北部で解放された。戦後、長く沈黙を続けたが、60歳から証言活動を開始。これらの活動が社会にもたらした功績によって、2018年に大統領任命の終身上院議員となる。翌年、海を越えてやってくる難民増加に伴い差別意識や憎悪に満ちた投稿、個人への中傷があふれる現状を憂い、こうした行為を監視する組織の新設を提案
中村秀明[ナカムラヒデアキ]
1958年生まれ。1981年に毎日新聞社入社、経済部記者、論説副委員長などを歴任。2018年秋に退職後、イタリアに渡り、ボローニャ大学で哲学を学んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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