内容説明
少子高齢化が進み、１９９８年をピークに労働力人口が減り続けている日本。安倍政権は、２０２０年の東京五輪に向けた大規模なインフラ整備や女性「活用」政策などのために、安易なかたちで外国人労働者受け入れを進めようとしている。こうした政策のあり方を問いただし、公正と人権の原則に基づき、共に生きる隣人として彼／彼女たちを受け入れる方策を考える。
目次
第１章 フロントドアからの外国人労働者受け入れに向けて
第２章 高齢社会の医療、福祉を支える人々を迎える
第３章 移住女性の権利を守るためには
第４章 社会的・文化的受け入れ態勢を整える
第５章 「移民政策ではない」という言説を超えて
著者等紹介
宮島喬［ミヤジマタカシ］
１９４０年生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。専門は国際社会学。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。お茶の水女子大学教授、立教大学教授、法政大学教授を歴任
鈴木江理子［スズキエリコ］
１９６５年生まれ。国士舘大学文学部准教授。専門は移民政策。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士（社会学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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koromo
35
なぜこのトピックに興味があるか。元彼の親御さんが外国人研修生受け入れビジネス仲介役で利益をもらっていて、聞いていて「え、それっていいの？？？」と疑問だったから。自分でビジネスやってる人はマージン取れる隙間をうまく見つけてどんどん取っていくんだよね、自分が稼ぐために。だから搾取されっぱなしじゃダメなんだ。搾取の構造に気付いて、それに抗議していかないと。搾取する側の多くは、自分の行為が他人(弱者)に及ぼす影響を斟酌しないと知る今日この頃。いろんな人と交わって、知らない世界を知ることは大事ですってこった。2015/11/26
ののまる
15
ほんと、フロントドアからちゃんと入れる気がない（横から入れてるくせに）から、保障も人権もない。多文化多人種との社会統合なんて、日本には無理じゃないかな。2017/03/27
Luna
11
とにかく日本は外国人労働者に対して 酷い扱いをしているところが多い 2018/02/19
maaaa
4
国籍やルーツに関係なく一人の人権ある人間として受け入れることが日本にとって最も利益になる、と感じました。外国人を労働力不足解消のための「道具」としてとらえている限り明るい未来は見えないと思います。社会保障を国籍に関係なく保障することで一人の「生活者」として見ていかなければならないと感じました。2015/04/14
Sumiyuki
3
日系人は数世代前に日本人がいただけで、文化・生活は外国人。血統になぜそこまでこだわるのか。＠日本の外国人労働者政策は、目的に沿って必要とする人材をフロントドアから受け入れる制度をつくるよりは、迂回路を経て間接的に受け入れるという、不透明な方式をとりがちでした。いかにフロントドアを開き、外国人に労働者としての権利を保障し、日本人労働者との平等を原則とする透明・公正な受け入れへと転じていけるか。これは、日本の将来にとって、経済社会の活性化とともに、国際社会への責任にかかわる重要なカギとなりましょう。2015/10/22
